NHKに続き民放各局も乗り出したオンデマンドサービス。安くて便利なのに、利用しないなんてもったいない!
NHKオンデマンドのトップページより

 大河ドラマの『八重の桜』が210円、1983年の朝ドラ『おしん』は105円---。見逃した番組や懐かしい番組を「NHKオンデマンド」で見るためのお値段だ。

 喫茶店でコーヒーを一杯飲むよりも安い。パソコンやインターネットに接続されたテレビのみならず、iPhoneやiPad、Androidなどにも対応しているから、大半の人が見られる環境にある。

 ところが、2013年1月時点の無料登録会員数はわずか100万人ほどで、視聴率に換算すると、約1%の人しか利用していない。サービスは2008年12月に開始されたのだが、意外なくらいに伸び悩んでいる。

 単年度の黒字化達成には年間売り上げが約30億円必要というが、2011年度の売り上げは約10億3,400万円にとどまった。2012年度分は12月現在で前年同期より約35%伸びたが、黒字化には程遠い。

利用しないのはもったいない

 安くて便利。画質も鮮明。無料コンテンツも用意されている。筒井康隆氏の名作ジュブナイル小説を原作とする懐かしい番組『少年ドラマシリーズ / 七瀬ふたたび』(1979年)の第1話もそうだ。それでも普及しないのは、なぜだろう?

 どうやら登録の手間を煩わしく感じている人が少なくないようだ。ネット動画はニコニコ動画やYouTubeなどで十分と感じている人もいるだろう。加えて「見逃した番組に後から余計なお金を払いたくない」と考えるのも無理はない。

 とはいえ、わずか100円から200円程度、あるいはタダでも楽しめるのに、利用しないのはもったいない。登録手続きも5分足らずで済み、いたって簡単だ。余暇や眠れぬ夜、あるいは昼休みを使い、ビジネスの場で話題の番組を見るのも悪くないはずだ。16.8%の高視聴率を記録した『世界初撮影! 深海の超巨大イカ』(今年1月13日)など、NHKスペシャルの注目作を休日にまとめて視聴するのも一興だろう。

 民放はNHKより一歩遅れたが、やはり各局ともオンデマンドサービスを行っている。フジテレビの場合、旧作では『踊る大捜査線』(1997年)や『大奥』(2003年)が人気高。オンデマンドのHPにはアクセスランキングが掲載されているから、どの番組が人気なのか一目瞭然なのだ。視聴率とは違った指標であり、テレビ局側には映画化の判断材料の一つになるだろう。

 日本テレビにおける人気作は『家政婦のミタ』(2011年)で、TBSでは『JIN-仁-完結編』(2011年)が、テレビ朝日では『ドクターX ~外科医・大門未知子~』(2012年)がよく見られている。いずれも各局の大ヒット作。高視聴率番組は後々までテレビ局に利益をもたらすというわけだ。

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