被害10億円!(震災商法の闇)「津波シェルター(ノア)」の水漏れトラブル

2013年02月16日(土) フライデー

フライデー賢者の知恵

upperline
光レジンの大野仁生取締役(左)と大野勝三社長。部品代金未払いのため、田中氏への訴訟を起こしている

「田中氏と初めて会ったのは、'11年の5月頃です。うちのホームページを見てやって来たようでした。『国難を救うために協力してほしい』と言うなど、立派な志を持っているように最初は感じましたね。弊社が外枠とハッチの部分を製作し、蝶番やパッキンを付けるなど組み立ての作業は、神奈川県平塚市にある田中氏の系列会社で行うことになりました」

 光レジンの協力を受けた田中氏は'11年の12月頃から全国の販売代理店を通して、約180台のノアを販売。だが、ノアの対地震・津波能力には早くから疑問符がつけられていた。

'11年、神奈川県の平塚港でノアを紹介する田中氏。発電機や空き缶を圧縮する機械の開発などもしている

「組み立てを行った系列会社の技術に問題があったのか、隙間から水が入ってきてしまうんです。そもそも、蝶番が外に付いているので、津波で流されている時に岩などにぶつかってしまったら、蝶番も外れてしまう。さらに、ハッチが側面にあるため、海に浮かんでいると外に出られない、などの構造的な問題を抱えていたんです」(大野氏)

 それでも折からの防災ブームと、広くメディアに取り上げられたことで、ノアは注目を浴び、累計6000万円以上を売り上げた。だが、田中社長は資金集めの過程でもトラブルを起こしていた。コスモパワーに総額700万円を出資したという男性が証言する。

「3年前、人を介して、数ヵ月以内にコスモパワーが上場するので出資者を募っているという話を持ちかけられました。出資したものの、いつまでたっても上場せず、株主総会も一度も開かれない。上場しないのならカネを返してくれと、田中の携帯に電話しても『もうすぐ払います』と言うだけで一向に返金されない。このノアがメディアで取り上げられたことを材料にコスモパワーの株を買わされ、一人で1500万円以上も出資した人もいます。〝被害額〟は10億円を軽く超えるのではないでしょうか」

 本誌は渦中の田中社長に数々の〝疑惑〟について尋ねた。

「えー、水が漏れるとはどういうことだろう。改造は年中やってますけど。いかんせん、完璧を求められたらまだまだね。私としては、会社の体力をつけたら、水漏れしないように、(パッキンや部品を)いいものに交換させてもらわなければいけねえかな、とは思っておるんです」

次ページ  と、悪びれる様子もない。また…
前へ 1 2 3 次へ

このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
関連記事

最新号のご紹介

underline
アクセスランキング
1時間
24時間
トレンドウォッチ
編集部お薦め記事