経済の死角

「安倍バブル」の教祖浜田宏一が大いに語る「1ドル100円、日本は甦る」

2013年02月06日(水) 週刊現代
週刊現代
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次の日銀総裁は誰か?

—1月21日と22日の日本銀行の金融政策決定会合は、ついに「2%のインフレターゲット」の導入を決めました。まさに日本銀行が、「今後は悔い改めて浜田理論を実践します」と白旗を上げたに等しいものでした。

 白川方明日銀総裁を始め、出席メンバーの顔ぶれは変わっていないのに、9人の委員中、7人が「2%のインフレターゲット」に賛成しました。今回のように方針が百八十度転換するというのは、日本の金融史上、極めて異例です。しかも安倍首相と白川総裁が、「共同声明」を発表するというのも、初めてのことです。

 こうした今回の政府・日銀の決定を、どう受けとめていますか。

浜田 77年も生きていると、たまには神様がいいことも与えてくれるのかなと(笑)。私の個人的なことよりも、これで遅ればせながら、日本経済が復活の第一歩に立てたということが嬉しいです。

—浜田教授には早くも、4月に任期切れとなる白川日銀総裁の後継者との声が上がっています。安倍首相からは、次期日銀総裁の打診を受けているのですか?

浜田 何もありませんよ(笑)。日銀総裁というのは、海外出張も多く、体力がないと務まりません。5年の任期を終えたら、私は82歳になっており、それまで元気でいられるかも不明です。安倍首相の方針を理解し、実践できる方は、私の他に何人もいらっしゃいます。もっと若くて元気な方がなさればいいと思います。

—いまや浜田教授の一言で為替が動くため、「影の日銀総裁」とも囁かれています。また、新著『アメリカは日本経済の復活を知っている』が、発売後わずか1ヵ月で20万部突破。こうした降って湧いた「浜田ブーム」を、ご自身ではどう捉えていますか。

浜田 注目されるのはありがたいですが、正直言って戸惑っています。

 これまで私の持論は、日本では異端のように見なされ、いくら人に説明しても聞いてもらえませんでした。私は普段アメリカに住んでいますが、たまに日本へ帰国して講演会をやっても、人はパラパラという状態でした。

 それが安倍首相が理解を示してくれたおかげで、いまは内閣官房参与として、堂々と官邸に赴き、首相に提言できるようになりました。そして著書が売れたことで、世間一般にも、私の長年の持論が、受け入れてもらえるようになりました。これは大変ありがたいことです。

 そもそも日本経済は素晴らしい技術と洗練された製造ノウハウ、そして能力の高い人材を有していて、復活できない理由がありません。これまでは、政府や日銀の政策に問題があって、活気を取り戻せないでいただけなのです。

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