中国
3度目の核実験は重大な結果を招く!? 北朝鮮が嫌いな習近平が「5ヵ国協議」で金正恩"除去"に動く可能性も
昨年12月に発射された人工衛星「光明星-3」号2号機 〔PHOTO〕gettyimages

 北朝鮮の3度目の核実験を巡る国際情勢が、にわかに緊迫感を増してきた。

 北朝鮮の核開発問題は、1993年の「第1次北朝鮮核危機」以来、20年も続いているので、すでに「狼少年」のようで、あまり危機感をもって捉えられていない。

 ところが、今回の北朝鮮核危機は、クリントン政権が北朝鮮空爆を決断する一歩手前までいった時以来、20年ぶりの"大波"であり、日本はもっともっと深刻に捉えるべきである。

 それは主に、二つの理由による。

「熱い関係」から「冷たい関係」へ

 第一に、中国の政策転換である。北朝鮮の核開発を巡るこれまでの周辺諸国の立場は、「反北朝鮮」の日米、「中立」なロシア、「親北朝鮮」の中国、政権によって「反」と「親」に向いた韓国という構図だった。それが今回は、中国が「中立と反北朝鮮の間」に、大きく方向転換したのである。

 これは、前任の胡錦濤総書記と現在の習近平総書記の「北朝鮮観」の違いによるものが大きい。胡前総書記時代は、いくら形骸化していたとはいえ、「朝鮮戦争以来の血盟の友誼」という伝統を引き継いでいた。例えば、金正日総書記は計7回訪中したが、中国は必ず中共中央常務委員(トップ9)が首を揃えて歓待した。

 ところが習近平総書記は、金正恩第一書記との面会すら拒否している。昨年8月にナンバー2の張成沢が訪中した時も、中国は「国内の準備が整っていない」として、金正恩訪中への言質を与えなかった。習総書記が面会を拒否している限り、金正恩第一書記は訪中したくてもできない。

 過去の中朝関係を振り返れば、毛沢東、邓小平と金日成は、「熱い関係」だった。それが江沢民、胡錦濤と金正日になり、「実務的な関係」に変わった。さらに習近平と金正恩になり、「冷たい関係」に変貌を遂げる予感がする。「中国にとって大事なのは国境地域の安定であって、北朝鮮の指導者が金正恩だろうが別の人間だろうが関係ない」というホンネが、より前面に出てくる気がするのだ。

 この態度が、顕著に表れたのが、1月22日の国連安保理決議「第2087号」だった。北朝鮮を巡る決議はこれまで、第825号(1993年)、第1540号(2004年)、第1695号(2006年)、第1718号(2006年)、第1874号(2009年)、第1887号(2009年)と出されているが、中国が北朝鮮への非難決議に賛成に回ったことはなかった。それが1月22日に決議された第2087号については、賛成に回ったのだ。

 この第2087号を読むと、全20項目もあり、北朝鮮がいかに「ならず者国家」がつらつらと書き連ねてある。これは大きな転換である。なぜなら、3度目の核実験の後に決議されるに違いないイラン並みの強硬な非難決議にも、中国が賛成する可能性が高いからだ。

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