今江敏晃(千葉ロッテ)「『グラゼニ』どおりにマンション買いました」
今江は、『グラゼニ』に登場する『幕張サベージ』の看板打者・五利今栄のモデルでもある(今江の愛称はゴリ)。「タイトルからして読みたくなる漫画。僕も選手名鑑の年俸欄チェックしてます」〔PHOTO〕濱崎慎治

 おカネをテーマにしたプロ野球選手の漫画『グラゼニ』を読みながら、千葉ロッテの主将・今江敏晃(29)が感心する。

「すごくリアルな話ですよね。選手が日ごろ考えていることが描かれている」

 今江は、自ら認める『グラゼニ』の愛読者だ。昨年3月には、連載中の漫画週刊誌『モーニング』(講談社)の〝臨時担当編集者〟を務めたこともある。

 そんな今江が最も興味を持ったストーリーの一つが、第22話「戦力外通告!」。『札幌パープルシャドウズ』の西河内浩という38歳のベテラン投手(年俸1億5000万円)が、3年契約の最終年にあえてローンを組んで1億円の高級マンションを購入する。だが残念ながら同球団を自由契約になり、家計は火の車。

 西河内は「このままではマンションを手放さなくてはならなくなる!」という危機感から、トライアウトを受験するのだ(日本球団には採用されなかったが、見事に台湾の球団と契約)。今江が語る。

「状況は違いますが、実は僕もこのストーリーと同じように、昨年12月に都内の住宅街にマンションを買ったんです。金額は勘弁してください。かなりがんばりました(笑)。

 新しい大きな財産を持ったということはプレッシャーにもなりますが、モチベーションを上げることにもなる。特にこの2年、僕は納得のいく成績を残せていません。マンションという大きな財産を得たことで、それに見合った活躍をしようと気持ちを新たにすることができましたし、余裕も生まれました」

『グラゼニ』の主人公は『神宮スパイダーズ』の凡田夏之介(27)というサウスポーの中継ぎ投手で、年俸は1800万円だ。4勝4敗20ホールドポイント防御率3・01という成績をあげた凡田は、第26話「契約更改」で800万円アップの年俸2600万円で更改。今江が「大半の選手が望んでいる」と絶賛するアピール法で、年俸増額を勝ち取るのである。

 当初650万円アップを球団から提示された凡田がまず主張したのは、「神宮スパイダーズ創設4000勝」というメモリアル勝利での、後半4イニングをピシャリと抑えた活躍だ。さらにスパイダーズファンの大物芸能人カップルが、その試合を観戦していたことが凡田のお陰で発覚。スポーツ紙などが大々的に取り上げたため、結果的に球団の宣伝にも大貢献したと胸を張ったのである。