大臣就任前後では「日銀総裁の3条件」が変わっていた麻生財務相!28日召集通常国会の焦点「日銀人事」にアベノミクスの成否がかかる

 第183通常国会が1月28日召集される。会期は6月26日までの150日間。経済関係では「アベノミクス」が議論される。具体的には今年度補正予算案、来年度予算案だ。それに続き、任期が3月19日の日銀副総裁2人、4月8日の日銀総裁の人事も国会同意人事だけに注目される。

 まず先週の本コラムで、22日の日銀金融政策会合で共同声明のインフレ目標2%の本気度がわかると書いた。また、そのためには、マネタリーベースを60~80兆円増やさなければいけないことも書いた。

 今国会注目の日銀人事に入る前に、22日の評価は避けて通れないので、それを行なおう。

次期日銀総裁、副総裁の責任はますます重くなった

 結論からいえば、共同声明のインフレ目標はまずまず評価するが、日銀の金融政策決定会合はほぼゼロ回答だ。インフレ目標2%はいいとしても、期限の明示と達成できない場合の責任の取り方が足りない。これにはやはり日銀法改正が必要だ。そこがゆるいので、金融政策決定会合は落第だ。

 ところが、新聞は無期限の金融緩和とかなりノー天気に書いている。決定会合の文章を読むと、日銀の買入基金残高増は、2013年は30兆円増とこれまで通り、あらたに決定した2014年は10兆円増だ。目先の2013年を変えずに、1年先の2014年から少しだけやります、という人を食った内容だ。もし日銀が本気であれば、2013年の30兆円を60~80兆円にしてもいい。何しろその程度の金融緩和がインフレ目標2%のためには必要なのだから。

 これまで4年10ヵ月、インフレ目標を否定しながら、最後の2ヶ月間にそれを訂正するというのをできなかったのだろう。よく解釈すれば、白川総裁は自らの任期が少ないので後任に委ねたという言い方も可能かもしれない。それなら白川総裁は直ぐに辞任すればいいものを、インフレ目標2%に賛成するそぶりを見せて総裁ポストに固執したわけだ。

 これで次期総裁、副総裁の責任は大きくなった。22日の決定を大幅に書き換える人物でないと適格ではない。この意味で22日の決定をどう書き直すかは新総裁、副総裁の適格性を試すリトマス試験紙になった。

 すでに株や不動産の資産市場は期待を折り込んでいる。早いところは自民党総裁選の9月から動いている。野田前首相が解散を国会で宣言した11月14日から動きは本格化している(次ページ図)。この期待が裏切られると、日本経済へのダメージは大きい。期待が失望に変わるとそのしっぺ返しは大変だ。

  22日の決定は市場の失望をよぶところだった。そこを24日、安倍首相が日銀法改正を視野に入れていると発言したことで、22日の落胆を打ち消し、期待が何とかつながった。結局、日銀総裁人事、日銀法改正という二枚カードをどのように切っていくかが、アベノミクスの成否を握っている。

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