金融・投資・マーケット
1ドル90円の壁を越えて、次の節を目指しはじめたドル・円レート

 アベノミクスに対する期待感の高まりが続いていることもあり、足元の為替市場では、ドル・円レートは90円の壁を越えて円安傾向が続いている。市場関係者の観測によると、当面の目標はオプションが絡みの節目とされる90円75銭と言われている。

 ただ、ヘッジファンドのマネジャーや為替ディーラー連中と話をしていると、「いずれ90円75銭の水準を抜けて、次の節目とされる91円及び91円50銭にトライする」との見方が根強いことが分る。彼らの円安バイアスはかなり定着しつつあり、当面、ドル高・円安の動きが続くことになるだろう。

わが国は過去最大の貿易赤字

 2012年、わが国の貿易収支は6兆9千億円余りと過去最大の赤字に落ち込んだ。その背景には、欧州や中国の景気減速などの要因で輸出が伸び悩んだことに加えて、原発停止に伴う火力発電用のLNG(液化天然ガス)の輸入が大幅に増えたことがある。

 当面、こうした傾向は続くものと見られ、わが国の貿易収支の赤字が定着する可能性が高まっている。貿易赤字が拡大すると、為替市場で円を売って外貨を買う動きが高まることが想定される。それは、中長期的には円売り材料になるはずだ。

 しかも、アベノミクスによって金融緩和が一段と促進されることが考えられる。短期的に見ると、金融緩和による円金利の低下も円売り材料になる可能性が高い。経済の基礎的な要因=ファンダメンタルズを考えると、現在は円売り材料には事欠かない状況だ。

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