二大コンサルトップに聞いた日本の製造業の未来!
外国人役員を登用することはグローバル化の活路になるのか

微妙に食い違う世界二大コンサルの見方

 世界の二大コンサルティング会社の日本のトップを務める方々と別々に、同じテーマで議論した。テーマは「日本の製造業のグローバル化」について。二人の言い分が微妙に違っておもしろかった。一応内々の話なのでイニシャルで会社名がわからないように一社はA社。もう一社はB社とさせていただく。A社のトップは日本の製造業の未来を非常に悲観。このままでは日本の製造業は衰退し雇用が生み出せなくなると見ていた。B社は比較的楽観的だった。

 1997年ごろ、サムソンは時価総額でパナソニックの3分の1くらいだった。ところが、2013年にはサムソンの時価総額はパナソニックとソニーを足したものの三倍以上の時価総額となっている。リチウムイオン電池では、2000年には日本メーカーのシェアは90%以上あった。これが2010年には中国と韓国メーカー合わせたシェアが60%となり、日本のメーカーのシェアは半減している。

 ILOのデータをもとにA社が作成した見込みデータによると、2015年の製造業労働コスト比較では米国を100として日本の製造業労働コストは175でアメリカの倍近い。日本は天然ガス買い取り価格も米国の三倍以上。産業用電力コストもアメリカの2.5倍、ドイツの2倍近くとなっている。モノづくりを続けるコストが高過ぎるのだ。

高すぎる日本での製造コスト

 2015年の主要輸出国平均製造コストの見込みでも、主要国でイタリアと並んで日本が最もコストが高い。アップルをはじめとした米国の製造メーカーが米国内に拠点を回帰させており、日本もそうなることを期待したが、これだけデータで日本のモノづくりのコストの高さを知らされると米国と同じことは期待できない。

 もう一つはA社が見せてくれたのは外国人役員比率。日本は海外売上高が高いキャノンやトヨタやニンテンドーやパナソニックでもゼロ。資生堂で一人。ソニーが6名と健闘しているくらいだ。A社のトップは、「日本企業は売上高がグローバル化している割に、現地の人材にチャンスを与えモチベーションを上げることに力を入れていない。」と手厳しい。一方今や日本を上から目線で見る韓国勢は現地のマネジメントの大半を現地人材にまかせているようだ。

 コンサルタントから見ての日本企業の必敗パターンも教えてもらった。必勝パターンはないが、必敗パターンはあるようだ。これは経営陣のミーティングに同席しての彼の感想だ。