馬淵澄夫レポート

安倍政権が決定した公共事業投資は本当にバラマキではないのか!? ~24年度補正予算の課題を整理する

2013年01月26日(土) 馬淵 澄夫
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 安倍政権は1月15日の臨時閣議で24年度補正予算を決定した。総額13.1兆円、うち経済対策関連で10.3兆円、事業規模20.2兆円の戦後2番目の規模となるものだ。

 「復興・防災対策」、「成長による富の創出」、「暮らしの安心・地域活性化」の3分野に重点化し、当面の経済を強力に押し上げ、将来の成長につながる施策を総動員するとしている。財源は、23年度の剰余金などを充てるほか、建設国債を5兆2千億円追加発行する。

 アベノミクスと称される金融政策、財政政策及び成長戦略の三本の矢に対する様々な議論もある。国会召集の直前である今、この補正予算の課題について整理しておきたい。とりわけ公共事業投資を財政政策の中心に据えるのかと見まごうばかりの今回の補正予算編成について、元国土交通省を所管していた立場からも課題をいくつか指摘をしておきたい。

1) 十分な審議時間の確保

 そもそも、総額ありきの補正予算ではなく、本当に必要額を積み上げたものかどうかの精査が必要である。麻生財務大臣は補正予算の閣議決定前の1月11日、会見で、10兆円という目標に向かって数字ありきのバラマキではないかという批判があるがどう思うかとの記者からの問いに、「全然違うと思います。積み上げてきた結果だと思っているから」と答えている。

 さらに、閣議決定後の1月18日の記者会見でも「各省の積み上げてきたものを精査するわけだから、財務省が10兆とか5兆とか決めているわけじゃなくて、積み上げてきたものを精査している。その意味では財務省だけで公共事業の額をどうのこうのということにはならない。初めに10兆ありきみたいな話は与しませんな、僕は」と答えた。

 政府として当然ながら、「積み上げた」総額の補正予算であることを明言している。果たしてこの短期間で、公共事業費で5兆2千億円もの規模が本当に積みあがったものなのか、十分な精査が必要であり、その責任を国会が負うことになる。

 しかしながら、民主党政権下ではあったが、かつて復興予算で無駄な事業を国会がまったくチェックできなかったことも忘れてはならない。与党は当然ながら、当時の野党の自民党も含めて、チェック機能をまったく果たさなかった事実を全国会議員が肝に銘じるべきであろう。

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