サギか支援か!?被災地(岩手県山田町)NPO「8億円(血税)使って雲隠れ」

2013年01月27日(日) フライデー

フライデー経済の死角

upperline
(左)問題のNPOが手がけた無料の浴場「御蔵の湯」。これは建設費が前年度予算をオーバーした「記念品」でもある
(右)「大雪りばぁねっと。」本部近くに置かれていた捜索用のボート。エンジンを特注し、1000万円を超えるという

 本誌が入手した事業計画書によると、事業内容は「物資センターの運営」「防犯パトロール」「観光の復興」などとなっている。7億9000万円の予算のうち人件費が4億5700万円あまりで、事業は残りの約3億3300万円の範囲内で賄うとなっていた。ところが、なぜか昨年11月末で資金が枯渇し、今年3月末までの給料を払えなくなったというのである。そもそも被災地の雇用創出のための事業なのだから、まったくの本末転倒だ。50代の男性従業員がぼやく。

「日給6500円で町内の防犯パトロールやガレキ場の整理、雑草取りなどに従事していました。カネがないのでクリスマスも正月もなかったです」

「軍隊ごっこ」のNPO

 NPOは町の体育館に本部を置いていた。現地を訪れると、校庭にリースで借りた5~6台のワンボックスカーや、ベンツのトラック、1000万円近くかけてエンジンを特注したという遺体捜索用のボートなどが置かれていた。かなり、モノにカネがかかっているようなのだが、驚くのは、本部内の様子。壁にドーンと飾られた額縁には、「我々が道を拓く」との筆文字。これはどうやら「部隊長統率方針」のようだ。部隊長とは、雲隠れした岡田代表のことである。このNPOは、本部内をパーテーションで仕切り、「第一中隊」「第二中隊」などと軍隊ばりの呼称で立て札まで掲げているのだ。

「メンバーらは、隊長や中隊長、小隊長などと呼び合い、車両小隊、情報班などもあった。私たち従業員は陰で『軍隊ごっこ』と言っていました。従業員にはそろいのTシャツ、幹部隊員にはアルマーニの制服が配られました」(女性従業員)

 NPOは無料浴場「御蔵の湯」を1億3000万円で建設、運営するなど、それなりに事業は展開していた。が、岡田代表は、知人にリース会社(石川県加賀市)を作らせ1億円あまりを振り込むなど、不明朗な出費もある。岡田代表は騒動発覚後、朝日新聞(岩手版・12月28日付)のインタビューに応じ、「'12年度の予算を使い切ったのは、浴場建設費など前年度の事業費が全額払えず、繰り越したから」と説明。また、リース会社の設立についても町の許可は得ていたとし、私的流用を全面否定している。その後、岡田代表は1月7日に山田町で開かれた説明会見にも姿を見せないまま、現在に至っている。

次ページ  いったいなぜ山田町は、このよ…
前へ 1 2 3 次へ

このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
関連記事

最新号のご紹介

underline
アクセスランキング
1時間
24時間
トレンドウォッチ
編集部お薦め記事