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がん保険の「先進医療保障」は必要ない!? 「先進医療」とはどんな治療法か
がん保険のカラクリ【第4回】 文/岩瀬大輔

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先進医療保障とは何か?

 最近の医療保険の広告で強く打ち出されている「先進医療保障」。保険の対象外となる先進医療の費用に対し「最大1‌0‌0‌0万円まで保障」といったセールス文句は誰の目にも魅力的に映るが、これは必ず付けるべきものだろうか?

 まず、先進医療が具体的に何を指すか、理解しておく必要がある。この言葉自体はまるで最先端の医療行為を幅広く指す一般名詞のようなイメージを与えるが、間違っている。ここでいう「先進医療」とは、「保険適用の対象となっていないものの、保険適用できるかを評価するため、厚生労働省が保険診療との併用を限定的に認めた医療行為」を指す。

 平成22年度の実績報告によると先進医療は、約1‌1‌0の技術が4‌8‌8施設において、9‌7‌7‌5人の患者に対して実施されたにすぎない。医療費総額は約78億円だった【図表16】。

 この表を見て分かることは、ほとんどの先進医療の費用は必ずしも高額ではない、ということである。1件当たりの平均費用は80万円。もっとも頻繁に行われた水晶体再建術については、52万円。中には10万円以下というものもある。実際に1‌0‌0‌0万円近くかかる先進医療が頻繁に行われているわけではないのである。

 ここで、自己負担額が3‌0‌0万円近くと特に大きく、実際にがん治療で使われるのが、「陽子線治療」と「重粒子線治療」の二つである。

 主ながんの治療法としては、手術療法・化学療法・放射線療法があるが、近年、治療効果が高く、体への負担の少ない新しい放射線療法として注目されているのが、この陽子線治療と重粒子線治療である。

 
◆ 内容紹介
いざという時、役に立つのか? 複雑すぎて専門家でさえ比較できないというがん保険。本当に2人に1人が罹る病気なのか? 実際にいくら治療費が必要か? 『生命保険のカラクリ』で生保業界のウラを詳らかにした著者が、今回明らかにするのは「医療保険のカラクリ」。正確な知識を持てば、いたずらに不安にから れることなく、自分に合った賢い選択ができると説く。民間の医療保険が抱える問題、公的医療保険との関係についても言及。すべての日本人が知っておくべき 医療保険、がん保険のイロハを教えます。