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市川裕康「デジタル・キュレーション」
2013年01月25日(金) 市川 裕康

ソーシャルメディア時代に求められる新しいコミュニティ運営のルールとツール

 その他、「イベント」という機能を使った場合にも、同じように悩ましいことがあります。この機能を使うことで、誰がイベントに参加するか事前に可視化され、参加するきっかけになるというメリットがある反面、簡単に招待することが可能なため、自分が主催するイベントに対し、何百人、何千人という人に招待を送るという使用例がときどき見られます。

 「主催者にとって『意義のあるイベント』を多くの方に知って欲しい」という気持ちは分かるものの、興味のないイベントの案内が何度も送られ、また、その「イベント」ページで投稿されるメッセージも、意図に反し、何回も届いてしまうという事態が頻繁に起こっています。

 こうした「残念」な事態は、1人ひとりがフェイスブックの設定を変更すれば解決することも多いのですが、ただでさえ仕様変更が頻繁に起こるフェイスブックの細かい設定変更を誰もが「するべき」と考えるのは、実際問題として無理があります。

ソーシャルメディア時代に求められる新しい「オンラインコミュニティ運営・管理マニュアル」

 往復はがきからメーリングリスト、そしてフェイスブックへ・・・全ての人がフェイスブックを利用している訳では当然ないものの、そして、依然としてそれぞれのコミュニケーションツールの重要性はあるものの、コミュニティを運営する情報伝達・交換手段がめまぐるしく変化と進化を繰り返していることは事実です。

 こうした時代に、私たちは社会的にある程度合意されたオンラインコミュニケーションのルール、エチケット、そして効果的なツールの活用法に関しての「新しい」マニュアルが必要なのではないかと考えます。「ソーシャルメディアの運営」という役割以上の、オンラインコミュニティのモデレーション、ファシリテーションのためのノウハウ・テクニックと言えるかもしれません。

 コミュニティ運営に関しての心得などに関しては、書籍、インターネット上で丁寧に検索することで見つかる情報も多く存在します。例えば、書評サイトとしてよく知られている松岡正剛氏の「千夜千冊」で先日紹介されていた『ソーシャルメディア進化論』(武田隆著)の記事などは、以下のようなとても参考になる洞察が含まれていました。

 〈 そもそもコミュニティがうまくはこぶには、欠かせないものが二つある。「役割の設定」と「報酬の設定」だ。ブラクティスとインセンティブである。しばしば報酬(インセンティブ)ばかりが重視されるけれど、実はコミュニティにおいては参加者に役割(プラクティス)を与え、それにやりがいを感じてもらうことがもっと効果的なのである。 〉

 松岡正剛の千夜千冊 交貨篇 1496夜 / 武田隆『ソーシャルメディア進化論』(2013年1月12日)より

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