浜田宏一教授が圧勝した野口悠紀夫氏との議論!アベノミクス実現で「1ドル=120円、日経平均1万6000円」も見えてくる

2013年01月21日(月) 高橋 洋一
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 野口氏の中国輸入デフレ論は、データからも簡単に論破できる。最年、OECD諸国で中国からの輸入の対GDP比率はどの国でも上昇しているが、デフレになっているのは日本だけである。

 さらに、OECD諸国で中国からの輸入の対GDP比率が日本より大きいのは、韓国、ニュージーランド、チェコ、ハンガリーであるが、いずれの国もデフレでない。また、最近、中国からの対GDP比率の上昇幅が日本より大きい国は、ニュージーランド、韓国、カナダであるが、いずれもデフレでない。

 こうした両者が再び討論するのだから、面白い。ただ、当時から浜田氏のほうが説得力があったが、10年以上たった今では、データからも浜田氏のほうが圧勝だ。

手段と目的の独立性をひとくくりにする野口氏

 20日のテレビ討論では、両者で金融政策の効果と中央銀行の独立性で意見が分かれていた。

 金融政策に効果について、野口氏は「2001-2006年の量的緩和政策が行われたが、経済には何の影響も及ぼさなかった。金融政策は効果がない。というのは、貸出需要がでないから」と主張した。これに対し、浜田氏は「量的緩和で日本経済にはプラスの影響があるのは実証的に証明されている」、「論より証拠で、株が上がり為替も影響を受けるのに、金融政策が効かないということはない」と反論している。

 量的緩和に官邸サイドで多少関与した者としては野口氏の言い分は奇妙だ。これで予想通り金融緩和で円安にしてGDPを押し上げたことで、過去10年間で一番高い名目GDP、一番高い株価、一番低い失業率をたたき出したので、効果がないはずない(2012年9月17日コラム「金融政策のイロハも知らない自称「金融財政のスペシャリスト」も登場!「経済政策」から見た自民党総裁選5氏の「通信簿」」)。

 なお、2012年12月17日コラム「安倍自民の勝因は争点を金融政策にしたこと。3月の日銀人事までにインフレ目標・金融緩和が効果をあげないと国会運営は厳しくなる」で書いたように、すぐに貸出はでてこない。

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