日本の大金持ちシリーズ第15弾 1億5500万円の「マグロ大王」大いに語る すしざんまい社長はこんなに大金持ち

2013年01月22日(火) 週刊現代

週刊現代賢者の知恵

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 話題はそのまま、中国・韓国メーカーに押されっぱなしの日本の家電業界に及んだ。

「いまの時代、ビジネスをやる人間は世界中の60億人をお客さんだと考えなければなりません。日本の中だけで商売しようとしたら、稼げるはずがない。

 たとえば日本の家電が韓国製や中国製に押されています。日本製のエアコンは音は静かで省エネだし、品質は確かに優れています。でも、アフリカに行ったら、いまでも巨大な箱型のクーラーが主流です。彼らはグワングワンと音がしたほうが、冷房が効いているとわかっていいと言うんです。音の静かな5万円のクーラーと、1万円で音の大きなクーラー。冷やす能力はそれほど変わらない。彼らがどちらを選ぶかははっきりしています。

 このあいだシンガポールでも最高級の57階建てホテル『マリーナ ベイ サンズ』に行ったのですが、あそこのエレベーター、乗られたことあります? グラグラ揺れるんです。どこのメーカーかと思って見たら、韓国製でした。

('10年に完成したばかりの)あれほどの高級ホテルですら、日本製エレベーターより、安い韓国製を買う。少々揺れるだけで故障しないなら、高価な日本製をわざわざ買う必要はない。日本のメーカーはそういうお客さんのニーズを掴みきれていないと思いますね」

 今後、2022年までに「すしざんまい」を現在の50店舗から300店舗に拡げ、日本の1億人のお客さんに食べてもらえるようにしたいと抱負を語る木村社長。最後にご自身の夢を聞いてみた。

「アフリカの人にもっと魚を食べるようになってもらいたい。アフリカでは魚が一杯獲れるのですが、アフリカ人はほとんど魚を食べない。獲り方もわからないし、どう加工したらいいかも知らない。この状況を変えたいんです。だから、すでに現地に人を送って、魚の獲り方や加工方法などを広める活動をしています。

 言っておきますが、ボランティアじゃないですよ。アフリカの人たちにそういうことを教えて、それを私どもが買うんです。日本のODAで船をあげたりしていますが、魚の獲り方がわからないので意味がない。ビジネスじゃないから、そんなことが起きる。我々もいい魚を安く仕入れられるし、彼らの生活水準も上がるビジネスだからこそ、お互いが真剣になる。

 少しでも生活水準が上がれば、漁船などを襲って国際的に問題になっているソマリアの海賊も減るでしょう。私、ソマリアにも行ったりしているんですよ」

 世界中の海を回遊するマグロを追い続けてきた木村社長にとって、マグロ一匹1億5500万円の買い物など、騒ぐほどのものではないのかもしれない。

「週刊現代」2013年2月2日号より

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