日米首脳会談実現に全力傾注する安倍首相は、オバマ大統領と何を約束するのか
ベトナムに続いてタイを訪問した安倍首相 〔PHOTO〕gettyimages

 安倍晋三首相は、初外遊先に選んだ東南アジア3ヵ国のベトナム滞在中の1月17日午前(ハノイ現地時間)、アルジェリア東部イナメナスにある天然ガス施設がイスラム武装勢力の襲撃を受け、日本人を含む外国人技術者が拘束されたとの第一報に接した。官邸主導の外交・安保政策を目指す安部首相にとって"最初の試練"となった---。

 安倍政権発足直後の12月末から年初までは、それまでに日米同盟再構築を標榜してきたこともあり、最初の外遊先は米国としてバラク・オバマ大統領との日米首脳会談実現に全力傾注してきた。

 だが、1月20日にスタートするオバマ第2期政権の閣僚人事が遅れているという米側の事情と、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)交渉参加を表明すれば自民党内に亀裂が生じかねないという日本側の事情によって、通常国会1月28日召集前の安倍訪米を断念せざるを得なかった。これが表向きの理由である。

秋葉北米局審議官訪米の目的とは

 実際は、どうだったのか。オバマ大統領は逸早く国務長官にジョン・ケリー上院議員、国防長官に共和党のチャック・ヘーゲル前上院議員指名を発表、さらに財務長官には側近のジャック・ルー大統領首席補佐官の起用を決めた。17日には米メディアが、後任の大統領首席補佐官にデニス・マクドノー大統領次席補佐官(国家安全保障担当)が昇格すると報じた。

 そうした中、安倍首相は7日に外務省の河相周夫事務次官をワシントンに派遣、安倍訪米の最後の可能性を探らせた。佐々江賢一郎駐米大使がいるにも拘わらず河相事務次官を送り込むというのは異例のことだ。

 一方、アルジェリア人質事件の真っ只中の17日、カート・キャンベル国務次官補(東アジア太平洋担当)がソウル経由で来日、岸田文雄外相など日本側と安倍訪米の日程協議を行った。ダメを押すように、今度は秋葉剛男北米局審議官が18日の全日空便で急きょワシントンに向け発った。1泊3日の強行日程の秋葉氏訪米目的は、何としてでも2月20日前後の安倍・オバマ会談の日程を取り付けることにある。

 こうした安倍首相訪米を加速化するのはもちろん、理由がある。安倍首相が14日午後、ホテル・オークラ内の日本料理店「山里」で会談した相手がキーマンである。その人物は、トーマス・ダルシュ元上院院内総務である。

 同席したのはトーケル・パターソン元国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長であると、内閣広報官室が内閣記者会に発表した。ところが、その昼食に谷内正太郎内閣官房参与(元外務事務次官・現早稲田大学日米研究所教授)も同席していたというのだ。

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