経済危機でも〝超豪華ライフ〟を送る「ギリシャの1%」は税金さえ払わない!?

シュピーゲル(ドイツ)より

2013年01月29日(火)

 緊縮財政の影響で、いまやギリシャ国民の平均月収は約950ユーロ(約10万円)にまでダウン。そんななか上位20%の所得は、下位20%の6倍に達し、同国は以前にも増して「とてつもない富豪がいる貧しい国」と化している。

「とてつもない富豪」の代表例といえるのが海運王のジョージ・エコノム(59)だ。アート収集が趣味の彼は先日、壮麗な自宅でコレクションを展示。指紋認証システムと警備員らによって厳重管理された展示室で、招待客はカクテル片手にエコノムの芸術論に耳を傾けたという。

 彼はネオ・ラウフやオットー・ディックスといった近現代ドイツ画家の作品を好むほか、最近は、コロンビア人アーティスト、フェルナンド・ボテロの絵も33万ユーロで購入している。

 もっとも富豪といえども最近のギリシャ情勢に不安がないわけではない。エコノムの娘は、街が物騒になり、誘拐されるのが怖いのでタクシーでしか市内を移動しないという。

 彼らの豪華な暮らしぶりは驚きだが、より驚くべきは、海運業を営む企業の税金が免除される制度が、いまだギリシャに存続していることだ。しかも、海運とは関係のない事業部の収入にも課税されないのだ。だが業界側にも言い分はある。ある関係者は言う。

シュピーゲル(ドイツ)より

「ギリシャの海運業界は40万人の雇用を生んでいます。そこにいま税金をかければ、その雇用が外国に奪われてしまいます」

 専門家の推計によれば、ギリシャの富豪たちがスイスに蓄えている資産は、およそ1700億ユーロにもなるという。もちろん、その資産すべてが免税の恩恵に与った海運業者のものではなく、なかには脱税の疑いがあるものも多いという。

 そのため政府は1年前から、脱税を阻止する条約をスイスと結ぶと言い続けているが、いまだ条約は締結されていない。

 

COURRiER Japon

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