経済の死角

SONYリストラ技術者は「辞めたら夢が大きくなった」
ベンチャーで電気自動車開発中

2013年01月19日(土) フライデー
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試作車に乗る田中氏(左)と岩出氏。二人はソニー時代、同じプロジェクトチームに在籍したこともある

「最後は家内も納得してくれましたが、2ヵ月くらいバトルがありました。子どもは、上が大学受験、下が中1で、一番おカネがかかる時期なんです。家内には、『そういう時期に会社辞めてどうするの』と反対されました。家族としては当然の反応なのかな、と思います。ソニーではそれなりのポジションにいて、1500万円弱くらいの年収はありましたからね。それを棒に振るのは、反対するのが当然かもしれません。そこは押し切るしかなくて、『辞めさせてくれ』と話をしました」(田中氏)

 田中栄一氏(写真左)、49歳。25年のソニー勤務を「卒業」し、昨年11月に退職した。ソニーでは、プロ向けのオーディオ機器の開発、車載オーディオシステムの開発などに携わっていた。

 田中氏の隣は、岩出勝彦氏、48歳。同じくソニーに22年にわたって在籍し、昨年10月末に早期退職制度によって退職した。岩出氏も高級カーオーディオの開発チームで、ユニットリーダーを務めたベテランだ。

 二人は知人の誘いにより、昨年末から京都のベンチャー企業「グリーンロードモータース」(GLM)に参加、スポーツタイプの電気自動車開発に携わっている。

ソニー技術者たちの憂鬱

 岩出氏は、ソニーのリストラ策の内情をこう話す。

「会社側から人員を削減したいという要請があり、退職金額の加算など、早期退職プログラムが示されました。今回、提示されたプログラムを見て、今後受け取る給与との差し引きも考えて早期退職に応じたのです。

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