長谷川幸洋著 『政府はこうして国民を騙す』
~情報操作は日常的に行われている~

1月18日発売の最新刊より第1章導入部を抜粋
 「オフレコ」や「リーク」を自分たちの「相場観」を広めるためのツールとして使いこなす官僚たち。そんな役所側の思惑を知らず、オフレコ取材を日常的に繰り返し、リーク情報をありがたがって、事実を歪める記者たち---。

  「かつて自分は財務省の忠実な下僕=ポチだった」と告白する筆者だからこそ見破ることができ、そして書くことができる、驚くべき「霞が関とメディアの本当の関係」。これを知れば、新聞の読み方、ニュースの見方が劇的に変わる!

  「オフレコ破り」をめぐる経産省広報室長との白熱のバトル、「失言」で更迭された大臣への直撃取材で分かった閣僚交代の本当の理由、不勉強なメディアが易々と官僚に騙されるプロセスなどなど、新聞・テレビでは報じられることのない舞台裏が赤裸々に明かされる。

 いまやツイッターのフォロワー数3万8000人を誇り、連載がサイトにアップされると、瞬く間にリツイートが拡散される「カリスマ新聞記者」が放つ政府&メディア解剖の切れ味は他の追随を許さない。政府の狙いを見抜き、ニュースを正しく知って確かな判断をするために、今こそ読むべき一冊。
佐藤優氏(作家・元外務省主任分析官)絶賛!!
霞が関(官界)と永田町(政界)の内在的論理をもっとも正確につかんでいるジャーナリストが長谷川幸洋氏だ。ひとりよがりの小さな正義やプライドにこだわるあまり、国民からスッテンテンに遊離してしまっている日本の政治エリート(国会議員、官僚)の滑稽で醜悪な姿が徹底的に暴かれている。行間から、日本人と日本国家を何としてでも生き残らせたいという長谷川氏の熱い想いが伝わってくる。日本の現在と未来に関心を持つすべての人にこの本を奨める。

【第2章導入部】はこちらをご覧ください。

第1章 情報操作は日常的に行われている

 この章は主にメディアのオフレコと検察の暴走問題を取り上げる。

 オフレコというのは「オフ・ザ・レコード」の略で、字義通りなら「記録に残さない」という趣旨だ。では「絶対にメモをとってはならない」のかというと、そうでもない。普通、メディアの世界でオフレコといえば「メモはとっても構わないが、報じない」というところに力点を置いている。つまり「ここだけの話で、あなただけに教えてやるけど書いちゃだめだよ」という趣旨だ。

『政府はこうして国民を騙す』
著者:長谷川幸洋
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 新聞記者は普通、地方支局のサツ回りからスタートする。刑事さんを取材すると「これはまだ書いちゃダメ」という話はいくらでもある。新聞に捜査の進展具合など内幕を書かれると、警察が内偵捜査していた犯人が証拠隠滅を図ったり、逃亡してしまう心配があるからだ。約束を破って書くと、事件がつぶれてしまう恐れがあるだけでなく、情報源である刑事との関係も壊れてしまう。つまり以後、警察を取材できなくなる。

 逆に、約束を守っていれば刑事に信頼され、やがて大きな特ダネをつかんで「敏腕記者」と呼ばれるようになるかもしれない。そんな経験を駆け出し時代から積み重ねてくる記者は、だから自然と情報源に「書いちゃダメ」と言われると、基本的には書かない姿勢が染み付いている。

 こういう事情はメディアで働く記者なら常識だが、一般にはなじみがないだろう。オフレコ問題には、まず記者の側にそういう背景がある。そこが出発点だ。