企業・経営
アップルからサムスンへ=世界最大のIT関連企業
ソウルのサムスン本社 〔PHOTO〕gettyimages

 韓国のサムスンが、予想を上回る速度で拡大を続けている。2012年、サムスン電子の売上高は前期対比で約20%増の約200兆ウォン(約16兆円)、営業利益は同約85%増の約29兆ウォン(約2兆円)となった。

 今や、サムスンは、押しも押されもせぬ世界の有力企業にのし上がっている。特にIT関連企業部門に限ると、サムスンは営業利益ではアップルに次ぐ世界第2位であるものの、既に売上高では2010年にアップルを追い越している。同社の急拡大は、既にライバルであるアップルを凌ぐものがある。

 サムスンの好業績の背景には、スマートフォンやタブレットPCなどの販売が好調であることに加えて、テレビや半導体など広範囲の製品で業績が改善したことが寄与している。世界のIT企業トップの座は、間違いなく、アップルからサムスンへと移りつつある。

サムスンを支えるビジネスモデル

 サムソンの快進撃を支えているのは、何と言っても同社の厳格なビジネスモデルだ。そこには、大きく分けて二つの特徴がある。一つは、明確なトップダウンの経営判断だ。元々、サムスンは韓国を代表する財閥系企業で、現在のリーダーである李健煕(イ・ゴンヒ)氏は、創業者の3男としてサムスングループを統率している。

 同氏は、「妻と子供以外はすべて変えろ」という徹底した変革主義者として知られている。同氏の経営判断は、常に果断にリスクを取ることを念頭に置いており、それが現在のサムスングループの成長の源泉の一つになっている。また、グループ内の信賞必罰のルールが徹底しており、内部の競争はかなり厳しい。

 二つ目は、貪欲なキャッチアップの姿勢だ。同社は、わが国企業等から徹底して技術吸収に努めた。特に有名なのは、わが国の主要企業の技術者を引き抜く仕組みだ。これはと思った技術者を多額の給与などで引き抜いて行く手法は、わが国企業などから強く批判されたこともあったほどだ。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら