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関東連合OBグループをぶっ潰す! ~警視庁組織犯罪対策部の総力をあげた捜査で半グレビジネスの連鎖を断てるか

 東京・六本木のクラブで発生した撲殺事件が大詰めを迎えている。警視庁麻布署に置かれた捜査本部は、凶器準備集合容疑で関東連合OBら15名を逮捕、残る主犯格の見立真一容疑者ら3名の行方を追っている。

 事件は、今後、「殺人」に切り替わるが、警視庁は大量に逮捕した20代から30代前半の関東連合OBの中核部隊を徹底的に責めることによって、余罪を追及、暴力団より凶悪といわれる関東連合OBグループを壊滅に追い込む方針である。

 実際、「叩けば埃が出る」といったレベルの話ではない。被害者を特定、「連絡係」となったとされる石元太一容疑者は、これまでに他人名義での賃借、振り込め詐欺への関与などで4回、逮捕され、供述を余儀なくされて今回の逮捕につながった。

 既に暴走族としての実態がなく、だからOBグループなのだが、暴力団の衰退に合わせて膨張する半グレ集団の象徴となった。

半グレの成功例が関東連合OBグループ

 音楽を提供するクラブ、会員制の飲食クラブ、飲食店、芸能プロダクション、IT関連企業、ゲームソフト開発、イベント会社といった正業から、無許可の人材派遣・金融・不動産、脱法ハーブ、アダルトビデオ製作、性風俗店といったグレーソーンの事業を経て、ヤミ金、振り込め詐欺、未公開株・社債詐欺、裏カジノといったブラック分野に至るまで、半グレの活動範囲は広い。

 もたらされるのは、法外なカネであり、そこに吸い寄せられる女であり、ワンランク上の生活である。

 かつて、そういう世界は暴力団のものだった。一般社会から認知されず、組織のためには懲役も辞さない過酷な規律のうえにもたらされたのが、「カネと女にベンツと豪邸」だった。だが、暴力団構成員が食えない時代となった。20年前の暴対法施行から一昨年の暴排条例全国施行に至る警察当局の徹底的な締め付けで、暴力団は追い詰められている。

 食えないのに"掟"だけは厳しい暴力団に入ろうとせず、暴走族を卒業後、先輩後輩の上下関係と仲間意識だけは強固なOBグループを堅持、衰退する暴力団の"シノギ"の穴埋めをする形で、彼らが普通の企業や一般人が手を出さない分野で荒稼ぎをしようとするのも当然だ。その成功例が関東連合OBで、見立グループには、数億円から数十億円のキャッシュを持つ人間がいるという。

 都内の暴走族の連合体として関東連合が結成されたのは1973年だが、当初から参加した初代OBが集団の変化を語る。

 「最初は、純粋なといってはおかしいが、走る集団、暴走族でした。20歳を過ぎて、バカをやっていられる年でなくなると、引退する。スカウトされて暴力団や組系列の右翼になる奴もいたけど少数。大半は、職人だったり、普通の企業に務めたり、なかには大学に進学する奴もいました。

 今のような闘争集団になるのは20年前ぐらいから。『やられたらやり返す』という鉄の規律が求められ、卒業しても先輩後輩の人間関係を生かし、仲間内でビジネスをするようになった」

 その成功例が、40代前半で撲殺事件には絡んでいないものの、今、「グループの実態を知る人物」として警視庁が参考人聴取しているKだろう。クラブを経営、麻布、赤坂、六本木の飲食街に人脈を築いており、その関係で芸能人やプロスポーツ選手などにも知己が多い。後輩の関東連合OBがあこがれる「ワンランク上」を体現した先輩である。

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