読書人の雑誌『本』
『「死ぬのが怖い」とはどういうことか』 著:前野隆司
「死ぬのが怖い」人に贈る七つの対処法

 あなたは死ぬのが怖いですか?

 死ぬのが怖いと思う人は日本人の五四%、思わない人は三〇%。死後の世界があると思う人は三五%、ないと思う人は三九%(ともに、残りはどちらともいえない。僕が行ったアンケートの結果)。

 両者に相関はない。つまり、死ぬのが怖い人は怖くない人よりも多く、そして、死後の世界がないと思うから怖いのではなく、死後の世界のありなしに関係なく、怖いと思う人は怖い。怖くないと思う人は、やはり死後の世界の有無に関係なく、怖くない。

 今の僕は、死ぬのが怖くない。そして、死後の世界はないと思う。

 思い返せば、子供の頃は逆だった。子供の頃は、死ぬのが怖く、だから、死後の世界があればいいのに、と思っていた。もしも死後の世界がないのだったら、死は自己の完全な消滅ではないか。そんなことは嫌だった。

 だから、父に尋ねたことがあった。小学校二年生の頃。

「死んだらどうなるの?」

 父の答えはシンプルだった。

「何もなくなってしまうんだよ」

 残酷だった。ショックだった。信じたくなかった。

 あれから半世紀近い時が経ち、父が言ったことは正しかったと思う。科学や統計から考えると。

 
◆ 内容紹介
村上憲郎氏(元グーグル米国本社副社長兼グーグル日本法人代表取締役社長)絶賛!

「主著『脳はなぜ「心」を作ったのか』で、独自の「受動意識仮説」を易しく解説してくれた前野教授が、今度はその仮説を使って「死」について易しく網羅的に解説してくれました。「死が怖い」人も「死が怖くない」人も「死」について考える上では、必読でしょう。」