坂村健 第2回 「天才コンピュータ学者が20年前、シマジに告げた予言は的中した」

撮影:立木義浩

第1回はこちらをご覧ください。

シマジ 教授は先日、『毛沢東の赤ワイン』という本をものされましたが、近頃は中国によく行かれるようですね。

坂村 はい、中国は香港も含めて何度も行っています。香港では、買収した本土の工場の地下の壁に埋めてあったという、どれぐらい古いかわからない、もしかしたら100年以上という、いわくつきの老酒を飲ませていただいたことがありますが、それはじつに美味かったですね。

 なぜいま中国人が新しい老酒に干した梅を入れて飲んでるのか、それでわかりました。そういうとても古い瓶入り老酒には、梅のニュアンスがほのかに感じられる。だからそれを再現するために、先人の知恵として干し梅を入れるんじゃないでしょうか。

シマジ なるほど。ワインは100年も保たないけど、老酒は熟成し続けるんですね。

坂村 人間もコンピュータも時間をかけて熟成させるといいものになるんです。トロンだってあと2年で世に出てから30年になりますから、いい状態に熟成してきてますよ。シマジさんだっていい具合に熟成してるじゃないですか。

立木 いやいや、シマジはまだまだ生臭いよ。

坂村 そうですか?