黒人選手との競争に敗れてハードラーとなった為末大氏、ノリオ・タイムでグーグルの時間を止めた村上憲男氏に学ぶ「短所は長所!」

 東大伊藤謝恩ホールにての新刊「君は、世界を迎え撃つ準備ができているか?!」記念イベントは大盛況・大成功であった。小雨の降る肌寒い中、たくさんの方々にお集まりいただいた。ゲストの村上憲雄さん、為末大さんの話もよかった。この二人のゲストが結果的に私の新刊の内容の証明役となってくださったことがありがたかったのだ。

 私の新刊の結論は「自分にしかできない差別化を徹底的に考え抜け」ということだ。村上さんも為末さんも世界の舞台で戦うために差別化を実践されており、そこをおもしろおかしく語ってくれた。

世界の舞台で負けて思い至った「合わせ技」

 まずはとても印象に残った為末さんの差別化の話。為末さんは子供のころから駆けっこでは負けなし。高校も日本一。しかし、世界に出て自分の生きる道がわかったという。その場所はジュニアオリンピックだった。世界中の同世代(高校生)の駆けっこ自慢が集結した場所だ。

 スタートして50メートル付近までは横一線。為末氏も「俺やっぱり世界でもいけてんじゃん」と一瞬思ったそうだ。が、そこから悲しい現実が待っていた。50メートル過ぎから、「あれ~」という感じで、グイグイ引き離されたという。

 そこで初めて、日本では負けなしだった為末さんも、ただ走るだけという地力競争では黒人選手に勝てないと悟ったという。そこで必死に何が自分なら彼らに勝てるかを考え始めた。結論として、“合わせ技"に打って出たという。

 為末氏は子供のころ、器械体操をやっていた。その成果もあって為末氏は空中動作には自信があったという。そこでスピードと空中動作という“合わせ技"で勝負できる世界を探し、結論としてハードルの世界に入っていった。

 この話は非常に面白かった。素のフィジカルで勝負したら筋肉量や関節の長さや筋肉の質で勝る黒人選手に勝てないかもしれない。が、それに空中動作という技術を合わせてみると十分勝負できることがわかってきたという。

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