全ニッポン人必見1月6日、いよいよスタート 忠義を貫き、スジを通して死んでいった会津藩士たちの物語
NHK大河『八重の桜』フクシマの志を感じよう

 NHK大河ドラマ『八重の桜』がいよいよ始まる。主人公、山本八重は現段階では無名の人物。だが、八重の生き様は必ずや日本人の心を打つと、制作、キャスト陣は確かな手応えを感じとっている。

幕末のジャンヌ・ダルク

「八重が主人公だと最初にきいたとき、『地味かな』という印象があったのは事実です。ただ、彼女は調べれば調べるほど魅力がある。脚本家として絶対に手がけたいと思いました。

 八重は広く知られている人物ではありません。八重と兄の覚馬、そして彼女らを取り巻く世界、それを多くの人に知ってもらうのが私の使命だといまは思っています」

 そう語るのは『八重の桜』の脚本を担当する山本むつみ氏だ。山本氏は'10年に放映されて大ブームとなった朝ドラ『ゲゲゲの女房』の脚本家として知られる。山本氏が続ける。

「私はもともと時代劇ライターなので、大河を書かせていただくのは光栄なことです。大河は壮大な歴史ドラマであると同時に、ホームドラマでもある。山本八重という女性は、幕末会津の山本家だからこそ生まれた。戊辰戦争、開国という歴史上の大きな出来事を描くなかで、『ゲゲゲ』に通じるホームドラマの視点も大切にしたいと思います」

 1月6日にいよいよスタートする、今年のNHK大河ドラマ『八重の桜』。その見どころを紹介する前に、「山本八重って誰?」という読者の疑問にお答えしておこう。

 八重は1845年、会津若松城下(現在の福島県会津若松市)に生まれた。会津藩士の父・山本権八は藩の砲術指南役、つまり鉄砲の先生で、藩主の松平容保に堅い忠誠を誓っていた。

 母・佐久、兄・覚馬、弟・三郎の5人家族で育ち、父と兄を敬愛する八重は幼少期から「私も鉄砲を撃ってお国の役に立ちたい」と思うようになる。

 八重が7歳のときペリーの黒船が浦賀に来航する。開国か攘夷か、日本全体が揺れ動いていたまさにその時期、八重は多感な少女時代を過ごした。

 1868年、幕府が江戸城を無血開城し、明治という新しい時代が始まると同時に、会津藩は新政府に歯向かう「賊軍」となり、戊辰戦争へと突入していく。

 ドラマの第1話は、まさにこの会津戊辰戦争のシーンから始まる。

「城はわださぬ。ならぬことはならぬのです」

 綾瀬はるか演じる八重は戦火のなか、こうつぶやいて7連発式のスペンサー銃を担ぎ、鶴ヶ城(会津若松城)の石垣の上に立つ。そして城になだれ込む西軍(新政府軍)の兵士に銃口を向けるのだ。