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ITトレンド・セレクト
2013年01月10日(木) 小林 雅一

AI(人工知能)は人を感動させる芸術作品を創作できるか?

 コンピュータがチェスや将棋やクイズ番組で人間のチャンピオンに勝利を収め、スマートフォンやテレビが人間と会話を交わし、自動車がドライバー(人間)の手を煩わすことなく自律的に市街地を走る。最近のAI(人工知能)の急激な発達に伴い、既にこれらは実現されており、その幾つかは商品化されてもいる。

 では、もっとクリエイティブ(創造的)、あるいは芸術的な領域ではどうだろう? たとえばコンピュータに小説や詩を書かせたり、音楽を作曲させたりする試みはかなり以前からあるが、最近ではコンピュータに冗談を言わせたり、本格的なクラシック音楽を作曲させて、それを人間が演奏し、CD化して発売するところまで行っている。

 これらをどのように実現しているのか? ニューヨーク・タイムズに掲載された記事によれば、コンピュータに冗談を言わせる「Standup」という研究プロジェクトは、たとえば駄洒落のように、発音や綴りが似ているが意味が全く異なる単語を組み合わせるといった程度の(比較的低レベルの)テクニックを採用しているようだ。

 もちろん駄洒落でも面白いものはあるが、少なくとも現時点でコンピュータの作った駄洒落は、一般の人間が聞いて笑えるレベルには到達していないという。では何故、こんなことをやっているかというと、言語面での障害を抱えている子供達のトレーニング用に開発されたのだという。

 また将来的には、現在のSiriのようにIT機器と人間が話す機会がどんどん増えて来ることが予想される。そこではコミュニケーションを円滑にする上で、どうしてもIT機器にもユーモアを育む必要がある。その準備として、こうした研究を始めたのだという。

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