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最新版 危険地帯マップ&交通機関別サバイバル術一覧表付きM10地震で家族を死なせないためにできること

 ほとんどの研究者が、「ありえない」と想定すらしてこなかったM9巨大地震が起きた東日本大震災。最新研究によってさらに巨大なM10地震もありえることが判明した。生き抜く準備はできているか。

東日本大震災を超える揺れ

 12月7日、東北沖で起こったM7・4、最大震度5弱の地震では、東日本大震災後の'11年4月以来、1年8ヵ月ぶりの津波警報が発令された。この地震は、平穏を取り戻したかに見えていた日本列島の地殻変動が、まだまだ終わっていないことを強く印象づけた。武蔵野学院大学特任教授の島村英紀氏はこう語る。

「この地震はアウターライズ地震だと考えられます。東日本大震災の震源域と日本海溝を挟んで反対側で、今まで圧迫されていた力が解放されたために特有の大きな地震が起きるのです。

 このタイプの地震は、遠くの海底で起こります。揺れはあまり大きくならないのですが、巨大な津波を引き起こすことがある。1896年、1933年の三陸大津波でも、揺れはたいしたことがないのに大きな津波が来たのです」

 島村氏によると、東日本大震災の影響で起こる地殻変動は、今後もつづくと見られるという。

「今後、影響のある期間がどれくらいか、断言はできません。M9クラスの地震の場合、200年くらいはつづくと考えられます。こうした地震は、いつ起きてもおかしくないと考えていいでしょう。

 私たち専門家は、アウターライズ地震でM8クラスのものが来るのではないかと心配していたのですが、今回は幸いにしてそれほど大きくなかった。けれども、またそういう大きな地震が引き起こされる可能性は残っているのです」

 そして、さらに衝撃的な報告が、国土地理院で開かれた第197回地震予知連絡会で行われた。

「科学的に言って、地球上でありえるであろう、最大の地震はM10クラス。それは、たとえば日本の太平洋沿岸でも起こりうる」

 こう唱えたのは、東北大学地震・噴火予知研究観測センターの松澤暢教授だ。

 東日本大震災で発生した複数回の地震のうち、最大のものはM9・0。M10とは、この約32倍のエネルギーを持つ超巨大地震だ。

 具体的に、M10のエネルギーとは、どのような規模なのか。太平洋戦争末期、広島に投下された原子爆弾「リトルボーイ」のエネルギー(核出力)は5・5×10の13乗J(ジュール)。一方、M10のエネルギーは63×10の18乗J(ジュール)となり、じつに広島型原爆約115万発に相当する計算となる。