"使える東大卒" "使えない東大卒" 高いプライドを隠せない、隠さない「東大までの人」と「東大からの人」第2弾 最終回

2010年03月21日(日) 週刊現代

週刊現代賢者の知恵

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「以前は外資系金融機関が人気でしたが、リーマン・ショック以後は就職希望者が激減し、マッキンゼーやボストン・コンサルティング・グループなどのコンサル会社が人気になっています。入ったコンサル会社が気に入れば、そのままそこで上を狙ってもいいし、そうでなければコンサルタントをした先に転職すればいいという考えのようです」(前出・山崎氏)

 彼らの実際の仕事ぶりはどうなのか。外資系コンサル会社の中堅社員に評判を聞いた。

「この業界は東大卒が非常に多いのですが、二つのタイプに分かれます。ひとつは、入ってきたときから立ち居振る舞いが立派で、性格も素直、チャレンジ精神も旺盛というタイプ。もうひとつは、相手が求める答えにいかに近づけるか、それしか考えていないような、いかにも受験秀才というタイプ。コンサルティングの仕事では、後者は使い物になりません」

 前者はメキメキ頭角を現すが、受験秀才タイプは軌道修正ができなければ生き残りは難しい。

「われわれに仕事を発注するのは大企業が多いですし、そうした企業の中には東大卒もたくさんいる。その彼らが頭を絞っても解決できない問題があるからこそ、高いフィー(手数料)を払ってわれわれコンサルタントに仕事を発注している。なのに、相手と同じレベルの答えを出しても、満足してもらえるはずがありません。
  ところが受験秀才タイプは、つい模範解答に走ってしまう。むしろ相手の頭の中にあることを否定するところから始めるくらいの大胆さが必要で、それができない受験秀才は、この業界では生き残れないということです」(前出・コンサル会社社員)

 一方でユーモアを理解できない"真面目さ"が、仕事の邪魔になることもある。テレビ業界からは、東大卒は自分のポジションが見えていないという痛烈な批判が聞こえてきた。

「何人か東大卒のディレクターを使いましたが、まったく遊びの感覚がない点で共通していましたね。テレビという娯楽の世界にいながら、誰が見るのかという視点が、揃いも揃ってまったくなかった。

 理屈は一流で、いいことをしゃべるんです。でもモノを作らせると、独りよがりの番組しか作れない。KYならぬTY00(東大卒は空気が読めない・読もうとしない)で、呆れるほどセンスがなかった」(テレビ朝日プロデューサー)

 仕事は理屈だけではすすまない。だが、東大卒のサラリーマンはそれがなかなか理解できないのだという。住友信託銀行の幹部社員の意見も同じだ。

「使えないタイプの東大卒は、仕事のセンスが悪い。自分の考えが変えられず、我を押し通す。付き合い下手で頭を下げない。他人の話をバカにして聞かない。営業ができない。聞いてもいないのに、『俺は東大卒だ』と学歴をひけらかす。使えないタイプは、みんな似ていましたね」

 なまじ頭がいいだけに、独りよがりの思考を押し通し、職場で軋轢(あつれき)を生み出す。そして、ビジネスに支障が生じる。もともと東大卒ということで周囲の期待が大きいだけに、失望も際立つ。身の回りにこのような東大卒サラリーマンはいないだろうか。

「第三の東大卒」がヤバイ

 役員の3割は東大卒だというメガバンクの中間管理職も、東大卒には問題があると指摘する。

「頭がいいためか、相手が理解できないということが理解できない。話はうまいですよ。過去の事例やデータを挙げながら、学者か評論家のようにスラスラと説明する。ただ、本人が話し終えたときに質問すると、『それはさっき説明したじゃないですか』と不機嫌になってしまう。相手が理解できないというなら、もっと分かりやすく説明すべきだと思うのですが、それができないのです」

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