古賀茂明 『安倍政権発足 何を期待すればいいのか』ほか
「古賀茂明と日本再生を考えるメールマガジン」Vol.048より
【「古賀茂明と日本再生を考えるメールマガジン」Vol.048 目次】
■安倍政権発足 何を期待すればいいのか
■何が進むのか 官僚の悲願―専門スタッフ職という高給窓際ポスト
 ●天下りが難しくなったので
 ●いったんは葬られたのに・・・・・・
 ●この問題は安倍政権の試金石だ
■白川日銀総裁、反撃せよ
■海江田さんが代表に 民主党はロシア人形マトリョーシカ
■未来の党分裂は予想通り 順当な決断

皆さま良いお年を 極寒の北海道士別より―こちらの農家の皆さんは熱いです

安倍政権発足 何を期待すればいいのか

 安倍政権が発足し、マスコミでは様々な評価、今後の見通しが報道されています。先週も書いたと思いますが、安倍晋三総理はタカ派色がどれくらい出るか注目されていましたが、今回入閣した顔ぶれを見ると予想通り、バリバリのタカ派という印象です。

 ただし、選挙直後からの安倍氏の発言を見る限り、タカ派路線を突き進むという感じはありません。参議院選挙までは、余計な波風を立てて中韓両国との経済関係を悪化させるようなことはしないでしょう。とにかく、選挙までは、景気回復一本槍ということです。

 閣僚や自民党幹部のメンバーを見て、取り立ててコメントしたいと思うようなことはありません。今の自民党ならこうなるのだろうなという感じです。少なくとも思い切った改革に取り組むというメッセージは全く見えません。・・・・・・(略)

何が進むのか 官僚の悲願―専門スタッフ職という高給窓際ポスト

天下りが難しくなったので

 公務員の世界での専門スタッフ職というのは、局長、課長、課長補佐、係長、係員といういわゆるラインのポストではなく、ライン職の業務をサポートするために調査などをするポストです。現在は、ランク(給与と連動)としては、課長相当の専門スタッフ職までできています。ですから、専門スタッフ職で給料の高い人は概ね課長の人と同じくらいの給料がもらえます。

 前の安倍政権時代に天下り規制が本格的に導入された結果、幹部職員の天下りがやりにくくなりました。もちろん、今でも隠れた天下りや現役出向などという新しい形の天下りが行われているのですが、それでも、官僚たちは、将来も今のまま天下りができるとは限らないと考えています。現に少しずつ天下りポストも少なくなっています。

 そうなると、自然な考えとして、天下りできないなら、役所の中に居残るしかない、ということになり、そのためには、幹部クラスを大量に抱えるためのポストが必要だということなりました。

しかし、この厳しいご時世に新しく局長や審議官などのポストを作ることは困難です。そこで、官僚が目をつけたのが、専門スタッフ職という制度でした。・・・・・・(以下略)

白川日銀総裁、反撃せよ

 安倍政権のアベノミクス成功のカギを握るのが日銀の金融政策だ。これまで、欧米の中央銀行に比較して、その消極姿勢が批判されていた日銀だが、自民党の衆議院選挙大勝を受けて、宗旨替えを余儀なくされている。安倍総理はまさに躁状態と言ってよいくらい、なりふり構わず日銀に圧力をかけている。総理就任前に白川日銀総裁が挨拶に訪れると、具体的な目標を掲げて政策協定を迫り、いわゆるインフレターゲットの採用を働きかけた。いきなりの先制パンチに、もともとお公家集団と言われるひ弱な日銀マンはなす術もなく安倍総理の言いなりになる道を歩もうとしている。

 もちろん、日銀が諸外国並みの金融政策緩和を行うこと自体は結構なことなのだが、問題は、先週のメルマガで指摘したとおり、アベノミクスが単なる野放図なバラマキ政策に終わる可能性があることだ。

 白川方明(しらかわ・まさあき)総裁は来年4月に任期切れだ。もうクビになるのだから、何も怖いものはない。そこで、最後に、国民に対して、日銀マンとして少しは骨のあるところを見せてくれてもいいのではないか。・・・・・・(略)

未来の党分裂は予想通り 順当な決断

〔PHOTO〕gettyimages

 先週予告した通り、未来の党の分裂が決定した。あまりに速いのだが、全く驚きはない。これで、嘉田由紀子知事が未来の党を立ち上げたのはよかったが、小沢グループと合流したのが間違いだったことが証明された。

 私は、合流前から、絶対に止めた方がよいと嘉田さん(党代表)にも飯田哲也さん(代表代行)にも伝えていたし、選挙中も選挙後も早く別れた方がよいといろいろな機会をとらえて主張して来た。

 維新の会の石原グループとの合流とともに、政策が濁って第三極失速の大きな原因となった野合批判。橋下徹さんと石原慎太郎さんが個人的に強いきずなで結ばれているのに対して、嘉田さんと小沢一郎さんにはそんなものはない。

 成田離婚と言われるスピード分裂に至ったのは、ある意味自然な流れだ。清新なイメージが売りの嘉田さんとしては、有権者からの信頼に大きな傷を負う結果になってしまったが、このまま無理に続けようとしても最後は同じ結果になっていただろう。致命傷になる前に決断できたのがせめてもの救いだ。

 嘉田さんの思いを代弁してみよう。嘉田さんの言葉として書いてみた。

分党を決めた理由

 一言で言えば、このままでは、私たち(嘉田さん、飯田さん、阿部知子さん)の政策を実現することは不可能だと確信するに至ったということ。

(1) 有権者との約束を守れなくなったこと(小沢氏は一兵卒としてわれわれを支えてくれるが、決して、小沢氏が前に出て来ることはないから支持してくれと訴えたのに、もう、小沢氏を共同代表にということになってしまった)。・・・・・・