長谷川幸洋「ニュースの深層」
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首相官邸人事は霞が関のパワーバランスに配慮した絶妙な配置! 前回の失敗に学んだ安倍新政権は国民の信頼を取り戻せるか!?

2012年12月28日(金) 長谷川 幸洋
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〔PHOTO〕gettyimages

 安倍晋三政権がスタートした。注目すべきなのは、閣僚よりも首相官邸の人事である。

 内閣総理大臣は官邸に入ると、意外なほど孤独である。面会しようとする議員や官僚たちは、すべて事前にアポイントをとりつけなければならない。よほど親しい人以外は直接、首相に電話もできない。すると首相の側から電話したり、執務室に呼びつけない限り、議員も官僚も、まして普通の民間人は簡単に首相に会えなくなってしまうのだ。

 そこで首相官邸の人事が重要になる。官邸にポストが与えられれば、それだけ首相に会いやすくなる。首相との面会日程をアレンジする首相秘書官ともなれば、局面によっては閣僚をしのぐ影響力を発揮するのも可能である。

 なぜかといえば、自分が「この人はいま首相と会わせたくない」と思えば、いろんな理由をつけて面会日程を先送りできるからだ。面会する側は問題がすべて決着してからアポをとりつけ、ようやく首相に直訴できたとしても「時すでに遅し」になってしまう。問題が複雑で利害が激しくぶつかり合う局面でこそ、面会のタイミングがモノを言う。

 首相発言もそうだ。首相に「ご発言要領」を手渡すのは秘書官の役割である。閣僚や幹部官僚がいくら事前にレクチャーして首相の了解を得ていても、秘書官が渡すメモの文章に落とし穴を潜ませて、土壇場で骨抜きにするのは常套手段だ。

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