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安倍首相の経済政策"アベノミクス"が金融市場に与える影響
〔PHOTO〕gettyimages

 先の衆院選挙の結果、約3年3ヵ月の民主党政権が終わり、自民党・安倍政権が誕生した。民主党政権の迷走ぶりが明らかだったこともあり、人々の安倍政権に対する期待は高まっている。その期待に呼応するように、為替市場では円高傾向に一服感が出ており、株式市場の展開にも変化が現れ始めている。

 そうした期待の背景には、安倍首相の経済政策、いわゆる"アベノミクス"がある。"アベノミクス"とは、安倍首相が行う経済政策=エコノミクスを結びつけた造語である。ただ今のところは期待にしか過ぎず、今後、経済政策が期待に見合った成果を上げることができないと、それは失望へと変わる。

 人々が安倍政権に失望する場合には、自民党政権に対する支持率が低下し、夏の参院選の勝利もおぼつかなくなる。結果として、民主党政権の二の舞にもなりかねない。その時は、金融市場への影響も決して小さくはないだろう。今後の展開が楽しみだ。

日銀の金融緩和策の促進=円安・株高

 "アベノミクス"には主な柱が二つある。一つは、日銀の金融緩和策を一段と促進することだ。日銀は今までも金融緩和を進めてきたのだが、安倍首相はその進め方が不足していると認識する。「不足しているのなら、今までとは違った方法で金融緩和を促進する」というのが、"アベノミクス"の考え方だ。

 日銀がより積極的な金融緩和策を打ち出すことを促すために、2%のインフレターゲットを設定し、政府・日銀間でアコード(協定)を結んでデフレから脱却することを目指す。そのためには、日銀法改正まで視野に入れると表明している。そうしたスタンスには賛否両論あるものの、政府と日銀が一致した目的を持って政策運営を行うことには重要な意味があるだろう。

 そうした政策意図が上手くワークすると、為替市場の円高傾向にも変化をもたらすことが可能だろう。円高傾向の転換は、今まで円高に苦しめられてきた輸出企業などには大きな福音になること間違いない。主力輸出企業の収益回復が鮮明化すれば、株式市場にもプラスの影響が及ぶだろう。株価が堅調な展開になると、人々の心理状況を明るくする効果も期待できる。

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