2013.01.11(Fri)

弊社では入社1年で店長に抜擢します。
学校の先生も、1年目からクラスを持ち、経験不足は情熱でカバーしますよね。
若者は、場を与えれば生き生き働いてくれます。

グルメ杵屋 椋本充士

週刊現代
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『実演手打うどん杵屋』『信州そば処 そじ坊』など、様々な業態の飲食店を全国で約450軒展開する『グルメ杵屋』。'71年に初出店し、'86年に和食の『杵屋』と洋食の『グルメ』が合併して現在に至る。大阪に本拠を置く企業で、社長は杵屋の創業者の子息にあたる椋本充士氏(51歳)。就任後約2年で業績をV字回復させた敏腕経営者だ。

 
弊社では入社1年で店長に抜擢します。 学校の先生も、1年目からクラスを持ち、経験不足は情熱でカバーしますよね。 若者は、場を与えれば生き生き働いてくれます。むくもと・あつし/'61年、大阪府生まれ。'84年、近畿大学商経学部卒業後、採用担当者の厳しさに惹かれ、関西を基盤とする飲食業の企業へ就職。その後、周囲の勧めもあり、'90年にグルメ杵屋へ転職。ベンチャー事業部、経営戦略室・開発部門等を経て、'01年に取締役に就任、'10年4月より現職

肯定

 よそ様の店におじゃまする時は、必ず、いいところを見させて頂いてます。自分たちの店と比べて良くないところに注目すれば優越感には浸れる。でも、そんな驕りが自分の目を曇らせるんです。

企業の力

 弊社の店舗では、現場の自主性を大切にしています。例えば、図書館から絵本を借りてきて、毎週入れ替え、子どもを喜ばせている店長がいます。シニアや子どものために、うどんを短くカットしてご提供している店もあります。宮崎のイオンさんに入っている『杵屋』には吹奏楽の経験を持つ従業員がおり、平日、うどん屋なのにトランペットのコンサートを開いています。いずれも「お客様に小さな贅沢をご提供しよう」「真心があれば、変わったことをしてもいい」と伝え、店長が自主的に始めてくれたこと。私はこのように〝現場から上がってくるもの〟の多さが、会社の本当の力なのだと思っています。

 元は米屋だった先代が『杵屋』を出店したのは'71年のこと。米国へ流通の勉強に行った時、スーパーや飲食店が大規模なチェーン展開をしているのを見て「日本も必ずこうなる」と考え、飲食チェーンでの上場を目指したのです。こぼれ話がありまして・・・・・・父はこの時、様々な街で「m」のマークのパン屋さんを目にしたそうです。しかしハンバーグがはさんであって、当時の父には少しくどく「日本人には和食や!」と、今の業態を始めた。

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