2013.01.04(Fri)

私が子どもだった当時は今よりモノがなく、近所で味噌や醤油の貸し借りをする時代。
だからこそ、今はない絆のようなものがあった。私には、そう思えます。

共栄火災海上保険 杉山健二

週刊現代
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我々の最大の責務は、どのような大災害が起きても、できるだけ多くの人に保険金をお支払いし、生活の維持を図ってもらえるようにすることです。地震保険の需要は高まっており、ご加入者も増加していますが、それでも世帯加入率は全国平均でまだ26%に過ぎません。

 
私が子どもだった当時は今よりモノがなく、近所で味噌や醤油の貸し借りをする時代。 だからこそ、今はない絆のようなものがあった。私には、そう思えます。すぎやま・けんじ/'47年山形県生まれ、東京育ち。'71年に東京農工大学農学部を卒業し、全国共済農業協同組合連合会へ入会。損害共済部長、人事部長、常務理事などを歴任し、'08年に同会代表理事専務に就任。'10年6月より傘下にある共栄火災海上保険へ転籍し、現職に就任した

12月の恒例

 クリスマス前に、当社の全国の支店で行っている恒例の行事があります。社員の家庭にある衣類や文具を集め、アフリカの難民キャンプへ送るのです。本社に集まった膨大な物資を、のべ100~150人くらいで仕分けする作業に私も加わります。

 社員が自主的に始めたことに、役職など関係ありません。若い社員に「社長、ガムテープ貼ってもらっていいですか?」などと言ってもらえる雰囲気です。その後、近所の立ち飲み屋で乾杯。今年も今から楽しみで仕方がありません。

組織論

 組織はともすれば上意下達になりがちですが、私は、部長、社長といった職位は役割分担に過ぎないと考えています。人間そのものの評価とは無関係。だから、皆が自由に発言し、組織ルールに従って決定し、皆で実行に移せばいい。うまくいかなければ修正すればいい。社員には能力を100%発揮し、働きがいを感じてもらいたい。そんな組織を作ることが社長の役目だと考えています。

 組織は何で動くかと言うと、これはもう「心」しかない。社長就任直後、約3カ月かけて全国の支店をまわり、できるだけ多くの社員と直接話をしました。その後、役員が手分けして全社員との対話会を実施、この時集まった約3千もの意見・要望を集約して、全員参加の企業風土改革を始めました。

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