upperline
〔PHOTO〕gettyimages

日本企業で東大の体育会系の就職が有利なわけ

田原: この間、夏野剛さんのお話を聞いておもしろかったのは、「なんで日本の会社はみんな新卒採用なんだ」ということで、新卒採用をするのは、一つには画一教育だというんですよ。真っ白な何もない大学・高校を卒業させて企業の画一教育をやる。それで、画一教育のなかで最後にはどんどん均質化していく、と。もう一つは何かというと平等だ、と。

 また人事も専門家を育てない。たとえば銀行ではいろいろな部門を回るわけですよ。これは均質化で平等なんです。それで、ちょっと変わった奴は異分子でダメになる、と。それから終身雇用ということですが、これで忠誠心が育つとというけれど、長くいる人間は能力があると思っているんです。

竹中: 新しい状況に適応できない管理者がむしろ増えているんですよね。実はその問題は、前回、田原さんがおっしゃった大学が弱いということとコインの両面を成しているんです。なぜ終身雇用になったかというと、日本の大学がダメなので、ちゃんとした人材を供給できる機関がなかったから、社内で教育しますということになったわけですよ。

 その時に、自分たちの社内で教育できるようにするためには真っ白な人がいいんですよ。変に理屈をこねる人じゃなくて、先輩の言うことをそのまま聞くような人がいい。だから体育会系が好まれるんです。いちばんいいのは、言ったことを覚えられて、かつ体育会系ですから、東大の体育会系がいちばん就職がいいんですよ。


田原: それは野村證券の大田淵さんこと田淵節也さんの時代にすでに言われていましたよ。今までは体育会系がいいんだということで、経営者がピッチャーだとすれば、ピッチャーの投げたボールをワンバウンドでもツーバウンドでも地に這ってでも身体を張って捕まえる、そういう体育会系の人材がいいんだ、と。でも今はピッチャーが何を投げていいかわからない、だからピッチャーとして投げる社員が必要なんだ、と。

次ページ 田原: 僕はかつて企業を数多く…
1 2 次へ

このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
関連記事


underline
アクセスランキング
1時間
24時間
トレンドウォッチ