裏社会
7代目有力候補の逮捕で「事始め」を迎えた山口組---警察当局の山口組=弘道会壊滅作戦は2013年も続く

 暴力団の世界で正月にあたる12月13日の「事始め」に、山口組最高幹部のひとりが欠席を余儀なくされた。ナンバー4の統括委員長を務める橋本弘文極心連合会会長である。

 11月30日、大阪府警は橋本会長と同会の渡辺二郎相談役を、暴力団組員の身分を隠してゴルフ場でプレーしたという詐欺容疑で逮捕。そのために橋本会長は「事始め」に出られなかった。"微罪"ともいえるプレー詐欺容疑で、あえて逮捕したところに、警察の覚悟がうかがわれる。

 山口組=弘道会壊滅作戦は、2013年も続くのである。

山口組の弱体化なくして暴力団の弱体化はない

 銀行口座を開かせないなど、暴力団関係者には人権を認めない暴力団排除条例の全国施行に功績のあった安藤隆春前警察庁長官の有名なセリフがある。

 弘道会の弱体化なくして山口組の弱体化はなく、山口組の弱体化なくして暴力団の弱体化はない---。

 弘道会とは、山口組6代目の司忍(篠田建市)組長の出身母体であり、ナンバー2の高山清司若頭が会長を務める。本部は名古屋。関西を拠点とする山口組が、初めて関西以外を拠点とする組織に当代を任せたことは、全国8万人の暴力団の構成員、準構成員のうち半分近くを占める同組が全国組織であることを、改めて世に知らしめた。

 だから安藤長官は、「山口組=弘道会壊滅作戦」の指揮を執った。他人名義でマンションを借りた、無免許で宅建業を営んだ、襟をつかむなど粗暴行為を行った、無申告でゴルフをした、など「なんでもあり」で山口組幹部を次々に逮捕。その姿勢は、昨年10月から安藤氏の後を受けた片桐裕長官となっても続いている。

 「橋本逮捕」は、その流れを汲むものだ。

 橋本会長は、1976年、山口組5代目の渡辺芳則組長の出身母体である山健組に加入、山口組傘下となり、05年4月、渡辺組長から盃を受け直参となった。そういう意味では山口組の「本流」だが、6代目になってからも重用され、ナンバー4に出世したのは、「弘道会方式」を理解、実践したからだという。

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