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大論争女子たちはこう考える「夫の痴漢許す?許さない?」

上野千鶴子 倉田真由美 福島瑞穂 柴門ふみほか
週刊現代 プロフィール

 痴漢を軽く考えてはいけません。よくポスターに『ちかん』と平仮名で書かれていますが、それだと『ちんこ』や『みかん』のようなかわいい語感になってしまうので、漢字で表記すべきだと思います。もしくは程度を問わず強制わいせつ罪にするべきです」

 痴漢をする男は、突き詰めれば「女嫌い」ではないかと分析するのは、作家の岩井志麻子氏(47歳)だ。

「本当に女が好きなら女とイチャイチャしたいわけですよね。モテなくても風俗に行けばそれはできる。でも痴漢して女の嫌がる顔とか、怖がっている顔を見たいというのは、心のどこかで女が嫌いなんじゃないかと思うんですよ」

 岩井氏は、身近な男性の痴漢についても、その観点から考えるという。

「大事な男は夫と父親と息子がいますが、どれが痴漢をやったら一番ショックかと考えたら、息子かなと思います。夫はそもそも他人ですから『どんな育ち方したんじゃ!』と言えますし、父親なら『呆けたんかいな』と言えるけど、息子に対しては『私が悪かったのかしら。私という女を見て女を嫌うようになったのかしら』と苦悩してしまうでしょうね。夫が痴漢したら夫を責めますが、息子が痴漢したら私を責めます」

「一度は許す」という女性もいるが、痴漢行為そのものは「弁解の余地なし」だ。作家の石川結貴氏(51歳)は酩酊状態での痴漢について「私なら、なんでそんなに酔ったの? なんで泥酔して電車に乗ったの? と問い詰めます。まずそこを説明してほしいわ」と言う。

 痴漢に対する女性の怒りはかくも切実で激しい。夫たちは「妻が怖い」と口では言うが、その本心はまるで分かっていないのかもしれない。

「週刊現代」2012年12月15日号より