ユニクロ柳井正登場!日本人よもっと必死でカネを稼ごう 『フォーブス』誌が認定した日本一の金持ち

2012年12月12日(水) 週刊現代

週刊現代賢者の知恵

upperline

 若い人には、いままでのような、「公務員であれば、大企業に就職できれば一生安泰」という幻想には、もう乗っかれませんよ、と言いたい。乗っかったら、乗っかったものが全部、潰れますよ、ということです。未だに大学生の就職希望先として、公務員が人気であることが私には信じられません。

トップを育てるのは難しい

 ここ数年、自分だけ儲ければいいという利己的な起業家がメディアを騒がしてきました。しかし、彼らは真の起業家ではない。起業家には、「社会のために」という精神が必要不可欠なのです。自分の力でビジネスをして、世の中で困っていることを改善したり、足りないものを供給する。それが世の中の人を幸せにする。ビジネスの本質はそこにあります。ビジネスで儲けて、そして世の中をいい方向に変えていく。そういう若者が増えていって欲しいですね。

 一方で、50~60代の皆さんは、そろそろ引退を考える時期ですが、「引退して安穏としていいんですか」と言いたい。彼らは今まで非常に頑張ってきて、経験とか見識とか、一人前になる方法を知っている。それを若い人に伝えないといけない。老後のこと、病気のことばっかり話していないで、それよりもっと社会に対して貢献することを考えないといけない。

 私自身ももう63歳になります。早く次の世代へ道を譲りたい気持ちもありますが、いまも指揮を執り続けています。できれば、65歳までに日常の仕事の執行は後進に任せたい。しかし、実際には難しいですね。次の経営者を育成することはできているのですが、トップとまでは行かない。トップの経営者をなかなか育成できないでいるのは、私の最大の課題かもしれません。

 いままでの日本人の働き方も、見つめなおす時期にきているのではないでしょうか。どの会社も横並びの始業時間で、朝はラッシュに疲れ、深夜まで長時間労働。それが果たして本当に生産的なのか。

 ユニクロでは、7時~16時という働き方をしています。日中は電話がかかってきたり人と会わなくてはいけなかったりするので、早く出社して9時までに自分の仕事をする。16時に帰れば、英語や、経営などの仕事の勉強の時間も作れます。日本人は学生時代にそれほど勉強していないので、社会人になって勉強しないと、世界水準から見て一人前になれないですから。また、東京だと通勤時間が凄くかかりますから、早めに帰って家族と一緒に過ごす時間を増やすべきだ、という狙いもあります。

 私自身も、平日は朝6時半に出社しています。16時には仕事を切り上げ帰宅し、読書をしたり、テレビを見たりして自分の時間を過ごしています。土日のゴルフが何よりの楽しみですね。

 日本はいま、大きな歴史の潮目にいます。「経済成長はしなくてもいい」「貧しくても身の丈にあった暮らしができればよい」という人には、私は賛同できません。貧しさは、夢や希望を奪うのです。今一度、国をあげて、豊かな国を目指さなければならない。そのために、私は一経営者として全力をつくす気持ちです。

「週刊現代」2012年12月15日号より

前へ 1 2 3 4 5

このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
関連記事

最新号のご紹介

underline
アクセスランキング
1時間
24時間
トレンドウォッチ
編集部お薦め記事