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 心の底から自然に溢れ出てくる本当の笑顔ではなく、作り笑いの表情をキープすることでも、ストレスが緩和されることが米国・カンザス大学のTara Kraft博士らがPsychological Science 2012年9月24日オンライン版に発表した研究で明らかになりました。

 博士らは170人の被験者を対象に実験を行いました。実験の第一段階では被験者は箸を口にくわえて無表情、作り笑いの表情、口元と目の回りの両方の筋肉を大きく使った本物の笑顔(心から楽しい時に出る笑顔の表情、こうした笑顔を類型化したフランスの医師の名前からデュセンヌ・スマイルと呼びます)の3種類の表情をする訓練させられました。

 第二段階で被験者は第一段階で練習した箸を口でくわえ行った3種類の表情をしながらストレスフルな作業をさせられました。実験作業中被験者は心拍数が計測され、また被験者本人の自己申告による心的なストレス度も調査されました。

 実験結果を分析した結果、本物の笑顔(デュセンヌ・スマイル)と作り笑いをしたグループが無表情よりも心拍数の変動も少なくストレス度が低いことがわかりました。博士らはこの結果から、作り笑いは心理的にストレス度を下げるだけでなく心臓の健康にも良い事がわかったとしています。

 スマイルを従業員に課しているファースト・フードチェーンは従業員の対人ストレスを軽減し、健康を考えて作り笑いを奨励しているのかもしれません。

医療ジャーナリスト 宇山恵子
Psychological Science 2012年9月24日オンライン版


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