12政党乱立で百家争鳴の「脱原発」シナリオ。本気で取り組もうとしているのはいったいどこだ!?
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 総選挙の投票日まで、残すところ、あと数日となった。今回は、公示直前になって"第3極"の再編が相次いだものの、依然として12もの政党が乱立しており、有権者にとっては各政党のマニフェスト(選挙公約)の内容を把握するだけでも大変だ。

 そこで、福島第一原発事故以来、多くの国民にとって最大の関心事となっているエネルギー・原子力政策について、各党の主張を整理・検証してみた。

 脱原発に本気で取り組もうとしている政党はどこなのか、逆にエネルギーの安定供給についてはどこが熱心なのか、各党のホンネを探る一助になれば幸いである。

 まず、最大の争点である「脱原発」に関するスタンスを見ると、総選挙を闘っている12政党は、ざっくり4つのグループに分類することができそうだ。

 そのグループとは、①既存の原発の再稼働を容認せず、即時「原発ゼロ」を目指しているグループ(以下、第1組)、②期限を切って、脱原発・原発ゼロを目指すとしているグループ(同第2グループ)、③期限付きではないが、原発ゼロを掲げているグループ(同第3組)、④原発ゼロを掲げず、原発の存続に含みを持たせているグループ(同第4組)---の4つである。

未来の党は「卒原発」、共産党は「即時原発ゼロ」

 このうち、第1組には、総選挙直前になって、旧国民の生活が第一の小沢代表が嘉田滋賀県知事を担ぎ出して結党し、「脱原発」よりも踏み込んだものとして「卒原発」を掲げた日本未来の党のほか、日本共産党、社民党、新党日本の4党が分類される。

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 中でも、日本未来の党は、「『原発稼働ゼロ』という現実において、安全や雇用・経済対策などの直面する課題に責任ある対応をし、全ての原発が確実に廃炉となる『卒原発』への道のりを定める」とした。

 「原発に代わって再生可能エネルギーを普及させる大転換で、地域産業を育成し雇用を拡大させる」とも表明。その先例として「昨年に脱原発を決めたドイツでは、すでに5兆円規模の産業と38万人の雇用が生まれ、地域が活性化しています」という。ただ、卒原発に伴うエネルギーコスト増加については具体的な言及をしていない。

 第1組で解散前に最多議席を保有していた日本共産党は、「総選挙政策 日本共産党の改革ビジョン」で、「『即時原発ゼロ』の実現を」という項目を設け、「事故の被害はなお拡大を続けている」「稼働を続ける限り、『核のゴミ』が増え続ける」「再稼働の条件も、必要性もない」「世論が大きく変化し、『原発ゼロ』は国民多数の願いとなっている」といった認識を開示。

 そのうえで、「すべての原発からただちに撤退する政治決断を行い、『即時原発ゼロ』の実現をはかる」と以前より踏み込んだ姿勢を打ち出した。「大飯原発を停止させ、すべての原発を停止させたままで、廃炉のプロセスに入る」「青森県六ケ所村の「再処理施設」を閉鎖し、プルトニウム循環方式から即時撤退する」「原発の輸出政策を中止し、輸出を禁止する」と列挙した。

 特に、「即時原発ゼロ」について、「関西電力も、大飯原発を稼働しなくても電力は足りたことを認めた」と述べ、実現可能と結論付けている。

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