衆院選大敗を機に民主党はどう変わるべきか!? ~自民党ベテラン秘書が語る「族議員=利権政治家必要論」
〔PHOTO〕gettyimages

 衆議院選が告示された4日、幾つかの選挙事務所を回ってみた。

 想像通り、「必死の民主党に余裕の自民党」という構図である。ある自民党候補に、「楽勝ですね」と尋ねると、「それは禁句です」と答えるが、目は笑っている。

 前回、圧勝した民主党は、今回、劣勢を免れず、その理由もわかっている。

 マニュフェストはいずれも中途半端に終わり、ばら撒き政策の限界と政治的力量のなさを見せつけた。ただ、民主党政権の欠点を、今更、申し立てても仕方がない。むしろ100議席以下に減らすかもしれないという大敗北を機に、どう変わるべきかを論じた方がいい。

利権政治家を育てなければダメ

 興味深かったのは、自民党で多くの政治家に仕え、大臣秘書官を何度も経験、政策秘書として若手政治家を"育てた"ことでも知られるベテラン秘書が、自民党時代の「功」の部分を強調、「民主党も族議員を生んで、利権政治家を育てなければダメだ」と、逆説的に民主党の欠点を突いたことだった。

 利権は、常に否定的に報じられる。「利権政治家」という言葉がいい意味で使われたことはない。だが、「政治のプロ」を目指せば族議員になるし、族議員になれば利権がくっついてきて、それが政治資金につながり、政治家としての活動範囲を広げ、仲間を増やし「大物政治家」となっていく、という現実がある。

 民主党の「反自民」「反官僚主義」が色褪せた今、あえてベテラン秘書の「族議員=利権政治家必要論」に耳を傾けてみよう。

 「長期政権の間に、自民党は政治家を育成するシステムを築き上げました。衆参の委員会に対応する形で部会を置き、そこで当選一回生、二回生の間は議論を聞き、勉強を重ねて行政と政策に精通、やがて部会の役職をもらい、副部会長、部会長に就き、族議員として党も役所も業界も認知する存在となります。そうなれば一人前で、ひとつの分野を極めれば、他の業界にも応用が利くようになり、政治家としての実力がアップします」

 役所に対応した経済産業部会、国土交通部会などの部会のなかで、官僚と業界とのパイプができれば、陳情を処理することができるようになる。陳情は、許認可か予算か、どちらかを伴う。そこに利権が生じる。だから自民党的な政治が否定され、企業献金を禁止する政党は少なくない。

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