高橋洋一「ニュースの深層」
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東電の法的整理、電力自由化、そして原発ゼロの現実性ーー各党の原発政策を徹底比較する

2012年12月03日(月) 高橋 洋一
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 先週、第三極の一部が「日本未来の党」に合流した。これで、第三極は、日本維新の会、みんなの党、日本未来の党にほぼ集約された。維新とみんなは保守系、未来は革新系といえる。日本維新の会とみんなの党は、政策は似かよっているが、石原慎太郎氏は別として旧たちあがれの政治家の政治手法に違和感があったのだろう。みんなはいい意味でぶれなかったといえる。

 民主党、自民党などの既存政党のほか、これで第三極もでそろった。今回の総選挙の争点は多いが、本コラムでは原発政策に絞って各党比較をしてみよう。

 政権党の民主は、「2030年代に原発稼働ゼロ。固定価格買取制度を生かし、再生可能エネルギーの飛躍的普及。発送電分離を検討し、発電分野、小売分野などの自由化」。

 政権に返り咲く意欲がある自民は、「原子力に依存しなくてもよい経済・社会構造の確立。全原発再稼働を規制委員会で3年以内に結論。10年以内に電源構成のベストミックスを確立」

 みんなは、「2020年までに発送電分離など電力自由化、2020年代にゼロ、経済成長を両立」

 維新は、「脱原発依存体制の構築。原発政策のメカニズム・ルールを変える。安全基準などルール構築が必要」とし、「2030年代までにフェードアウト」は公約でないとしている。

 未来は、「卒原発。10年以内に原発完全廃炉。既存原発の稼働停止・廃炉計画策定、新増設を禁止。3年間の経過措置として発送電分離を含む電力システム改革を実施。値上げ抑制のための交付国債」

 まず、原発ゼロについて年限に言及しているのは、未来、みんな、民主。それぞれおおざっぱに言えば10年、20年、30年後だ。自民、維新は言及していないが、自民は電力自由化に触れていないので、そもそも原発ゼロを目指しているとはいえないようだ。維新は、電力自由化を前提としており、公約でない政策集では自ずと30年後までには原発ゼロになるとしている。

 次に、より重要なことであるが、原発を含めエネルギー政策全般をどのように扱うかについて、手法が明記されているか。民主は一応発送電分離、電力自由化に言及している。自民は再稼働を規制委員会で決めるとしているが、発送電分離、電力自由化には言及していない。

 みんなは、2020年までに発送電分離など電力自由化と、ここでも年限を区切り電力自由化としている。維新も発送電分離、電力自由化としている。ここは要注意点だ。石原氏と橋下氏の発言だけにマスコミは注目しているが、実はどのような策を用意するかで原発ゼロは決まってくる。筆者は橋下氏が巧妙に仕掛けをしているとみている。ただし、明記されていないので、どのように実行できるかは不透明さが残る。未来は発送電分離、電力自由化としているが、その年限を3年以内としている。

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