無党派層、支持政党なし層による番狂わせもある!? 乱立する政党の合従連衡に惑わされず、自分の判断基準で絞り込みたい

 政党乱立である。つい最近まで14とか15という数字が頭に入っていたが、嘉田由紀子滋賀県知事を代表とする「日本未来の党」ができて、そこに「国民の生活が第一」と「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」(脱原発)、「みどりの風」の一部が合流することで、いまの段階では全部で12になるようだ。

 これだけたくさんあれば「どれか1つくらいは自分の考えとぴったり合う政党があるだろう」と考えるのが普通だ。ところが実際には、いざ選べと言われると、そう簡単でもないようだ。「どの政党が何を主張しているのか分からない」という声があるし「この問題では絶対ここだ」と思っても「他の問題がどうも」という声もある。

 有権者にとっては、かつてなく迷う選挙になりそうだ。それが証拠に世論調査を見ても、相変わらず「支持政党なし」とか「未定」といった層が半分近くに上っている。私自身はどうかといえば、考え方を示すのは自由と思うので書いてみる。

「即時停止」を選ぶか「3年程度の検討」を選ぶか

 まず焦点の原発である。

 私はただいま現在の時点で「原発をどうすべきか」と問われれば、躊躇なく「直ちに止めるべきだ」と答える。なぜなら再稼働された大飯原発の直下に活断層が走っている疑いがあるという重大問題もさることながら、そもそも再稼働を判断する基準や動かした後の安全確保体制がまったくいい加減と思うからだ。

6月15日付けコラムで書いたように、そもそも現行の基準は当時の細野豪志原発事故担当相が言ったとおり、あくまで暫定にすぎない。なぜ暫定基準で動かせるのか、そこからして私には理解不能だ。あれだけの事故を起こした以上「安全確保は念には念を入れてほしい」と考えるのは普通だろう。

 本来なら、まず国民の大多数が納得するような恒久的基準を作る。再稼働を目指すなら安全確保体制もしっかり作る。そのうえで再稼働するかどうかを考えるのが手順である。ところが基準は暫定、原子力規制委員会の委員は原子力ムラからの登用で国会承認も受けていない。

 さらに安全確保対策は野田佳彦首相が6月8日の会見で自ら言ったように、これから「最新の知見に基づく30項目の対策を期限を区切って実施するよう電力会社に求めています」では、まったく順序が逆さまだ。

 そもそも30項目の対策自体が信頼を失った原子力安全・保安院がまとめたものなのだ。先のコラムにも書いたが、保安院自身が30項目は過去の知見に基づくもので、福島事故の経験から最新の技術的知見を取り入れなければならない、と指摘している。

 こんな状態では、とてもじゃないが危なくて原発が動いているのを見ていられない、と思う。だから、直ちに原発は止める。

 本来ならまず、しっかりした安全基準や安全確保体制を整える。それから当面の再稼働をどうするか、という段取りになる。一方で、原発40年寿命のルールもしっかり守る。再生可能エネルギーの開発促進や電力会社の発送電分離にも見通しをつけていく。ただし、出口なき使用済み核燃料の問題を考えると、いずれ原発は止める以外にない。

 こう考えると、実は「直ちに停止」を主張している複数の政党から「3年以内の結論を目指す」という自民党まで選択肢の視野に入ってくる。少なくとも一部は同意できる部分があるからだ。すると、実際の選択は手順のどこの部分を優先するか、という問題になる。両極端で言えば「即時停止」を選ぶか「3年程度の検討」を選ぶかである。そこは有権者一人ひとりが判断する以外にない。

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