賢者の知恵
2013年01月09日(水) 週刊現代

病気の値段 保険がきかない治療もたくさんあるから ひとめで分かる一覧表付き

がん 脳梗塞 心筋梗塞 糖尿病 認知症

週刊現代
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 年間67万人超が、がん、心臓病、脳卒中で命を落とす。誰しもが罹り得る病気でも、治療にかかる費用を把握している人はどれだけいるか。知っておけば、命を長らえることができるかもしれない。

5年間でいくらかかるか

「今年の5月に大腸がんの疑いが発覚し、入院して内視鏡などの検査を受けました。そこでこぶし大の腫瘍が見つかり、手術をすることになったんです。手術は無事に終わったのですが、その後の検査で白血病の一種である悪性リンパ腫にかかっていることが発覚した。もう治ったと思っていたので、青天の霹靂でした。

 8月に入ってから再入院し、化学療法で治療することになりました。分子標的薬と4種類の抗がん剤を投与する治療を2クール繰り返したのです。これで症状は回復し、無事に退院しましたが、退院後のいまも抗がん剤治療は続けています。入院期間は延べで82日間。3割負担で支払った医療費は、現在までの合計で245万円を超えました」

 実際にがんを経験した58歳の会社員・岡本昌三氏の証言である。

 突然の病の宣告に、患者はショックを受ける。病気は治るのか、命は助かるのか。その不安を持ちながら治療に臨み、無事に成功した後に、患者は2度目のショックを受ける。高額な医療費の負担を知るからだ。

「患者にとって、治療の値段は切実な問題です。おカネがなければ治療は受けられませんし、おカネを用意する時間も必要ですから。手術の前に、医師からどのぐらいおカネがかかるのかという説明はあっても、退院後も検査が必要だったり、薬を飲み続けなければいけなかったりする場合もあり、どの時期にいくら必要で、総額いくらかかるのかは非常に見えづらい。患者からしてみたら、不安になってくるでしょう」

 こう話すのは、「がん治療費ドットコム」というサイトを運営するNPO法人東京地域チーム医療推進協議会の伊木宏氏だ。

 実際、患者の病状や治療法の選択、その後の経過などによって対処が変わってくるため、病気が発覚した時点で治療にかかる値段を示すのは医療者にとっても困難なことかもしれない。だが、1回の手術にかかる金額だけでなく、その後のフォローアップも含めて「トータルで治療費がいくらかかるのか」は、患者にとって、そしてこれから病気になる可能性のあるすべての人にとって、もっとも知りたいことだろう。

 そこで今回、実際に病気になったとき、病気が完治するまでにいくら必要なのかを調査した。対象としたのは、がん、脳梗塞、心筋梗塞の3大疾患に加えて、認知症や糖尿病。今年4月に改定された最新の診療報酬に基づく病気の値段である。さらに、近年では保険が利用できない最新治療も次々と登場しているので、その費用の実態についても紹介していこう。

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