経済の死角

スクープ 丹羽宇一郎前駐中国大使送別会の問題発言をすべて書く 「中国の領海侵犯は仕方ない」「尖閣が領土問題ではないなんて、世界の笑いもの」

2012年11月28日(水) 週刊現代
週刊現代
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 11月15日、中国では習近平新体制が始動。日本より一足早く指導者が交代した隣国で、お役御免のあの人がハメを外した問題発言を連発していた。嗚呼、こんな人が「在中国特命全権大使」だったなんて。

ビデオで録画されている

「日本は裸の王様だ。尖閣諸島について領土問題は存在しないなどという主張は即刻止めるべきだ!」

 これは、11月14日に閉会した第18回中国共産党大会での、共産党幹部の発言---ではない。大会の終了と共に、ひっそりと北京を去った一人の日本人の発言だ。何を隠そう、一昨年7月に、初の民間駐中国大使として鳴り物入りで赴任した丹羽宇一郎前大使(73歳)がその発言主である。

 仮にも日本の特命全権大使を務めた人物の口から、なぜ、そしてどんなシチュエーションで、このような〝暴言〟が飛び出したのであろうか。

 丹羽大使が執務し、また住居としたのは、北京北東部の亮馬橋地区に建つ日本大使館と日本大使公邸である。このあたりは「リトル・トーキョー」と呼ばれ、9月の反日暴動デモで徹底的に破壊されたことをご記憶の方も多いに違いない。日本大使館及び大使公邸の南側には、日本料理店がズラリと軒を並べる「ラッキー・ストリート」がある。反日暴動から2ヵ月が経つというのに、各日本料理店はいまだに、日本人だけで入って日本語で会話していると襲われかねないという緊張感が漂っている。

 そのラッキー・ストリートの一角に、『大徳酒場』という看板のかかった居酒屋がある。この店も他店と同様、9月のデモ以来、しばらくは臨時休業状態だったが、10月に入って営業を再開した。

 11月3日午後6時、この『大徳酒場』の地下2階を貸し切りにして、日本人のある「極秘パーティ」が開かれた。主催者は、在北京日本人記者クラブ。主賓は、丹羽大使だった。参加した北京特派員の一人が語る。

「丹羽大使は月に1~2回、記者懇と呼ばれるオフレコ懇談会を開いていました。これは『発言を報道しない』という紳士協定のもと、夕刻に大使公邸などに各社の中国支局長らを集めて、夕食を共にしながら大使が内外の情勢について語るというものです。正直言って丹羽大使のオフ懇で役に立ったことはほとんどないのですが、2年4ヵ月のあいだ大使を務めたことを慰労しようと、記者クラブで送別会を催したのです。費用は一人300元(約4000円)で、大使はもちろん招待です」

 この日は、約40人の日本人特派員たちが一堂に集まり、丹羽大使を拍手で迎えたという。参加した北京特派員が続ける。

「丹羽大使は、二つあるうちの奥のテーブルの上座に座りました。奥のテーブルが支局長クラス、手前のテーブルが支局員クラスという席順でした。事前に、プレゼントの要望を確認したところ、『こんなに北京に長居するとは思わず、荷物をすでに日本に送ってしまったので、冬物の衣類が欲しい』とのことでした。それで11月の幹事社のフジテレビ特派員が、北京のユニクロで白のカーディガンと赤のマフラーを買って来て、プレゼントしたのです。『日本の国益を守ってくれたことに感謝して、日の丸をイメージしました』と言ったら、大使はご満悦でした。幹事社のフジテレビは、送別会の模様をビデオに撮る役目も務めました」

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