経済の死角

シリーズ 2020年の世界から見た2012年の日本8
~若者の「モノ・消費離れ」という神話~

2012年11月23日(金)
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文: 中塚 亘

"若者のクルマ離れ"は思い込み?

 東京や大阪を中心にカーシェアリングを展開するタイムズ24。クルマ離れが著しいとされる都心を中心に4,000台近くの車両を配備する。今夏、車を持っていない10~20代の若者がカーシェアリングを体験したところ、「行動範囲が広がった」「外出機会が増えた」と35ポイントもの若者の車購入意欲が上がった(49.9% → 86.2%)、という調査結果を発表した。

 30代・40代の購入意欲上昇率はそれぞれ19.5ポイント、14.1ポイントだったことから、体験後の若者の意欲上昇が突出していることがわかる。買うことが前提ではなく、気軽にクルマと接点を持てることが奏功してか、中には新車を購入するためにカーシェアリング会員を脱会する若者もいたそうだ。

 他方、自動車大手も負けていない。同じく今年の夏、トヨタがインターネット上でドライブを仮想体験できるサービスを行った。TwitterやFacebookと連動し、ユーザーがヒッチハイカーとなり、有名タレントが実際にドライブしているクルマに仮想的に同乗し、タレントとオンラインで会話を楽しむ、という仕掛けだ。

 当日は実に1万人以上の若者中心のユーザーが"ヒッチハイク"し、「クルマのドライブでないと体験できない仲間内の会話」や「クルマの車内特有のクローズドな雰囲気」を楽しんだ。先のカーシェアリング体験と同様、クルマを持つことのポジティブな意味合いを十二分に感じることが出来るプログラムを展開した。

若者の「モノ・消費離れ」は本当か?

 現代の若者の物欲低下、慎ましい消費行動の代表格として語られる"若者のクルマ離れ"。確かに「いまどきの若者は高額消費に興味がない、内向きで野心がない」とよくいわれる(図表1)

 

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