経済の死角

プロが選んだ安全地帯 首都直下巨大地震ここにいればあなたは助かる 知っておくだけであなたとあなたの家族の生命を守ることができる

2013年02月14日(木) 週刊現代
週刊現代
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 首都・東京を覆い尽くす危険地帯。その恐怖についてたびたびお伝えしてきたが、ではいったいどこなら「助かる」のか。その素朴な疑問を専門家たちに尋ねると思いがけない答えが返ってきた---。

専門家は知っていた

 「東京が巨大地震に襲われた際に安全な場所?そんなところがあるだろうか」

 元土木学会会長で、液状化現象を研究している濱田政則早稲田大学理工学部教授は、こう首をひねった。

 これまで本誌は、首都圏の意外な危険地帯などをたびたびお伝えしてきたが、〈では安全な場所はどこなのか?〉という疑問が常につきまとっていた。だが専門家たちに問いをぶつけてみると、誰もが考え込み、深く嘆息する。濱田教授もこう言葉を継いだ。

 「想定されている首都直下地震のひとつ、東京湾北部地震が起これば、地表近くにかかる力は500~600ガル。東日本大震災では浦安などで激しい液状化現象が起こりましたが、あのときの力が100~150ガルです。首都直下の巨大地震が起これば、液状化する可能性が少しでもある土地は、ほぼすべて液状化して、浦安のようになると考えておいてよいでしょう」

 東日本大震災では千葉県浦安市の住宅街で、家屋や電柱が傾き、地面が沈下して下水管が浮き上がり、路面からタケノコのようにマンホールが突き出し、異様な光景が広がった。

 臨海部の埋め立て地や隅田川・荒川沿いの広大な低湿地が広がる首都・東京で安全な場所を探すのは容易ではないようだ。だが専門家がどんな場所を「安全」と考えるのかを知るだけでも、私たち自身や家族の命を救うヒントになる可能性はある。

 濱田教授が危険性を指摘する埋め立て地にも最近、次々と高層マンションが建てられているが、そうした場所はどうなのか。

 「建築の観点からは、基礎の杭を非常に深く打ち込んでいるから地震に強い。しかし現行法では、設計者は埋め立て地を囲む護岸のことまで考える必要はないのです。護岸は建築ではなく土木の範疇ですが、これが崩れて地盤が流出すれば建物を支持する土台がなくなってしまう」(濱田教授)

 こうした護岸は区や都の管理部分と工場などの私有財産が混在し、いっせいに点検・補強するのが難しい状況にあるという。

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