経済の死角

第3部 日本企業 われわれはどうしたらいいのか 中国・韓国にもう勝てない

置いていかれたニッポン 世界の経済はルールが変わっていた!

2012年11月21日(水) 週刊現代
週刊現代
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世界の家電見本市では、李健熙会長率いるサムスンなど中韓勢の勢いが目立つ〔PHOTO〕gettyimages

スピード感が違いすぎる

「日本の製造業が老衰の淵で死にあえぐのは、感情としては忸怩たるものがあるが、産業史の必然だ。ソニーの今回の決算にしてもシャープやパナソニックよりましだと言われているが、黒字を出しているのは映画、音楽、金融部門であり、モノづくり企業としては慘澹たるもの。イギリスの繊維業者は見る影もなく、アメリカのGM(ゼネラルモーターズ)は2009年に破綻した。パナソニック、シャープ、ソニーが・かつての姿・に戻ることは不可能だ。日本の電機メーカーはもう中国、韓国勢に勝てない」(元ソニー幹部)

 地球儀を前に、まずはあの香川真司が活躍するサッカーチーム、マンチェスター・ユナイテッドの本拠地に指を置く。その指を右に弾き、地球儀を西へクルリと回す。たったこれだけのことで、モノづくりの「中心国の移り変わり」が体感できる。

 産業革命を世界で先駆けて繊維や鉄道産業を興したイギリス。中でもマンチェスターはその中心地の一つで、巨大な繊維工場が立ち並ぶ一大工業地帯として世界に名を馳せた。

 大西洋を越えると、現れるのはアメリカだ。大量生産方式を武器に高性能な車を安価に世界中にばらまいたGMが象徴するように、この国が第二次産業革命の覇者であった。

 さらに地球儀は回り、太平洋を渡ると、日本にたどり着く。ソニーのウォークマンが全世界で大ヒットし、松下電器(現・パナソニック)が米タイム誌に巻頭特集され、トヨタの「カンバン方式」をマネしようと世界中の企業が殺到。アメリカに果敢に挑戦を挑み勝利を勝ち取ったのは、ジャパン・アズ・ナンバーワンと称された日本の製造業だった。

次ページ  そしていま、無情にも地球儀は…
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