解散をめぐる二つの思惑---野田総理と財務省
「古賀茂明と日本再生を考えるメールマガジン」Vol.043より
【「古賀茂明と日本再生を考えるメールマガジン」Vol.043 目次】
■解散をめぐる二つの思惑―野田総理と財務省
 ・いくら強がってみても・・・・・・
 ・パフォーマンスは見破られていた
 ・財務省にとっては100点満点
■第三極は大同団結するのか
 ・自民は野合の「元祖」、民主は野合の「見本」
 ・「よりましな」政権を作るためにすべきこと、してはいけないこと
■身を切る改革は議員だけか
 ・霞が関はにんまりしている
 ・政治の混乱は官僚の利益

解散をめぐる二つの思惑---野田総理と財務省

いくら強がってみても・・・・・・

 先週は、解散風が急に吹き出した裏事情について考えてみた。その後、風はさらに強まり、ついに14日の安倍晋三自民党総裁との党首討論で、野田佳彦総理は、自民党が次期通常国会で(衆院の)定数削減を必ずやると決断してもらえるなら、16日に解散してもいい、と述べ、自民党もこれを受け入れて、本当に16日解散ということになってしまった。

 年内解散のタイムリミットは11月22日頃と言われてきたが、まだ特例公債法案さえ通っていない14日の段階で、野田総理が突然解散カードを切ったのは何故か。そして、解散ストーリーが、野田総理の思惑通りに進むのだろうか。

 まず、解散のタイムリミットは、概ね22日であると自民党側が主張していた。22日解散は、自民党に設定された「宿題の締切日」に間に合わせたというかたちになる。つまり、野田総理は自民党に追い込まれて解散した、と見られる。

「嘘つき」と言われることを異常なまでに嫌った「プライドの高い」野田総理が、ここでも、「追い込まれ解散」というレッテルを貼られるのを嫌ったという見方がある。解散するのを渋っている姿がテレビに流れ続けると、低い支持率がさらに下がるという心配もあった。そこで、それよりも早いタイミングで解散することで、自らが主導権をとった解散なのだ、と言いたかったのだろう。

 しかし、自民党に追い込まれたのではないといくら強がってみても、誰もそうは思わない。しかも、追い込まれたのは自民党によってというだけではない。

 党内の野田おろしの風が急に吹き始めたので、それが強まる前に先手を打ったという要因も大きい。自民党に追い込まれていないと強弁していたら、皮肉なことに、党内で追い込まれて解散になってしまったというわけだ。

パフォーマンスは見破られていた

 次に、もう少し戦略的な話だが、維新の会などの第三極が候補者さえまだ決めていない状況で虚を突いて解散すれば、第三極の躍進を少しでも抑えることができる、という読みだ。・・・・・・