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 外電によると、財政破たんの危機に瀕するギリシャの問題をきっかけに浮上した欧州版・国際通貨基金(IMF)構想を巡って、名立たる欧州各国の政治家と、欧州中央銀行(ECB)やドイツ連銀といった通貨当局の間に激しい対立が起きている。

 共通通貨ユーロの防衛という大義を掲げる政治家たちに対して、中央銀行側は「財政規律が緩むだけ」と批判を展開しているのだ。

 洋の東西や時代を問わず、政治家がばら撒きを好むことの典型的な事例として、わが国でもおおいに参考にすべき論争ではないだろうか。

 ギリシャの財政が危機に陥っていると幅広く認識されるようになったのは、昨年12月のことだ。金融・資本市場では、リーマン・ショック後の独仏企業の相次ぐ撤退によって税収不足に陥ったことを不安視して、ギリシャ政府による抜本的な赤字削減策の構築を待望する声が多かった。

 ところが、同政府は、こうした期待に反して、「徹底的な脱税の摘発」などを柱にした施策しか打ち出さず、その実現性に疑問符を付けられる失態を犯した。

 これに呆れて、まず米格付け会社フィッチ・レーティングスが政府と主要5行の格付けの引き下げに踏み切り、間髪を入れずに、米スタンダード・アンド・プアーズとムーディーズ・インベスターズ・サービスの2社も格下げに追随したことから、債務不履行を懸念する声が一気に高まった。

 欧州では、PIIGS(P=ポルトガル、I=イタリア I=アイルランド、G=ギリシャ、S=スペイン)という言葉が生まれ、しきりに囁かれるようになっている。この5つの頭文字を集められた国々のように、ヨーロッパ連合には財政的に脆弱な国が多く加盟している。問題をギリシャだけのものと決めつけるのは、危機を矮小化する議論に他ならない。

急浮上した「欧州版IMF」の創設構想

 一方で、ギリシャのパパンドレウ内閣は3月3日の閣議で、ようやく追加の財政緊縮策を決めた。その柱は、公務員ボーナスの約30%削減や、付加価値税の引き上げなどだ。同内閣は、これにより、国際通貨基金(IMF)や欧州連合(EU)欧州委員会が要求していた、今年中の48億ユーロ(約5800億円)の歳出削減が可能になると説明した。

 しかし、この追加策は、国内で大きな反発を呼び、大規模なゼネストが勃発した。そして、約160億ユーロという巨額の対外債務の返済期限が4、5月に迫っているというのに、その返済のめどがたたっていない状況にある。事態は、もはやギリシャ一国の問題にとどまらず、欧州の単一通貨ユーロの信認を揺るがす問題に発展してしまった。

 この問題に関連して、ギリシャはクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の悪用が債務コストを押し上げたと主張し、金融市場の投機的な取引を規制するように求めている。米政府も含めて国際社会はこれに対応する姿勢をみせている。

 その一方で、サルコジ仏大統領は「ユーロは我々の通貨であり、疑いなく解決へ各国が連携する」と強調、米国の影響力が強い国際通貨基金(IMF)による支援に強いアレルギー反応を示してきた。

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