川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」

スイスの銀行口座に蓄財したギリシャ人政治家、ジャーナリストたちのリストが流出し大騒動!こんなでたらめな国のオリーブ畑に血税が消え、健全な国はブチ切れ寸前!

2012年11月09日(金) 川口マーン惠美
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11月7日夜、議会前のシンタグマ広場に集まった群集〔PHOTO〕gettyimages

 ギリシャの金融危機というと、昨今は聞いただけでウンザリ感が募るが、先週ようやく、ちょっと気分転換になるニュースが出た。

 その事件は、10月27日、ギリシャのHot Docという名の大衆雑誌が、スイスに銀行口座を持っているギリシャ人の金持ち2059人の名前を公表したことで始まった。リストには、著名な政治家、ジャーナリストの名前が含まれていた。

 ギリシャが、裕福な脱税者を抱える貧しい国であることは周知の事実だ。それでも、このニュースを聞いたギリシャ国民の頭にはカッと血が上った。

告発した雑誌の編集長が拘束された

 究極の緊縮財政で、彼らの生活はいよいよ苦しい。給料も年金もカット、学校では教科書も配布されない、医療保険がマヒしているので、医者は治療費全額現金払いでないと見てくれない。おまけに増え続ける失業・・・。もともとたいした産業のない国なのだから、国民はこの2年間、地獄のような状況でどうにか暮らしている。

 それなのに、このリストに載っている2059人は、潤沢な財産をスイスに隠して知らんふり。税金も払っていないに違いない! なぜ、奴らの脱税に目をつぶり、貧しい者からばかり毟り取るのだ! 怒りは頂点に達した。

次ページ   ところが翌日、民衆の怒りを…
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