もうやめて欲しい! ますます泥沼化するアップル vs. グーグル知財戦争の弊害

サムスンのスマートフォン、Galaxy S Ⅲ(上) と Galaxy Nexus(下)〔PHOTO〕gettyimages

 ソフトウェアのパテント(特許)を簡単に取得できることが問題だ---グーグルの法務担当チーフDavid Drummond氏は最近、こんな指摘をして注目を浴びている。

●「Google Legal Chief: Patent Reform a Balancing Act(グーグルの法務責任者、パテント制度の改革を求める)

 モバイルOS分野を二分するアップルとグーグルの知財戦争は3年目に突入し、様々な弊害をもたらしている。果てしない裁判闘争に明け暮れる業界関係者は「こうした状況を改善するために、米国のパテントシステム事態を改革すべきだ」と真剣に考え始めている。

出口の見えないサムスン対アップルの国際知財裁判

 グーグルのモバイルOS「Android」陣営に対する特許戦争は、アップルの故スティーブ・ジョブス会長によって大きく拡大し、現在も衰える兆候がない。日本でも報道されているとおり、アップルはAndroidを搭載するHTCやサムスン電子を相手取って特許侵害で裁判を展開しており、それに対抗してグーグル陣営も訴訟を繰り返している。

 特に、2011年4月アップルがサムスン電子を訴えたことにより、グーグル陣営を代表する形でサムスン電子とアップルが欧米の法廷で戦っている。

 たとえば、12年8月、カリフォルニア州サンノゼ地裁でアップルが勝訴し10億5,000万ドルの損害賠償と販売差し止め判決を得たが、サムスン側は控訴の構えを崩していない。また、12年10月24日、米国のITC(国際貿易委員会)はサムスンが4件の特許侵害をしたとの結論を下している。このように米国ではアップルが優勢だが、米国外では状況が違う。

 12年夏、アップルはピンチズーム関連の特許を侵害したとして、英国、ドイツ、オランダの裁判所でサムスン、HTC、モトローラ・モビリティーを訴えたが、すべての国で敗訴している。奇しくも、オランダでの判決は米ITCが特許侵害を認めた同じ日(10月24日)に出され、欧米のニュースが錯綜することになった。

 10月18日には英国の高等法院で戦っていた"サムスン製GALAXY Tab 10.1のアップルiPadに関する意匠侵害"裁判でもアップルが負け、謝罪文と謝罪広告の掲載を命じられた。ちなみに、英国のホームページに掲載された内容が裁判所の指示とは違うとして、再びアップルが修正命令を受けるハプニングも注目された。

 このようアップル対サムスンの戦いは混沌としている。

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